インターネットイニシアティブ(IIJ)は2003年8月28日,財務基盤を強化するために,9月16日が払い込み期限の第三者割当増資を実施すると発表した。増資による調達額は約120億円である。引き受け手はNTT(持ち株会社)とNTTコミュニケーションズ(NTT Com),伊藤忠商事,住友商事などを予定している。引き受け額は関係各社で調整して決めるとしているが,120億円の半分以上はNTTとNTT Comが引き受ける見通しである。今回の増資が実現すればNTTグループの出資比率は30%を超え,IIJの筆頭株主となる公算が大きい。

 NTTは「今回の増資引き受けにより,インターネット関連の高度な技術力を持つIIJとの連携強化を図る」としている。「NTT対抗軸」の形成を目標に,電力グループの通信事業者との事業統合などを模索してきたIIJだったが,今回の増資を機にNTTグループに加わり,経営方針を大きく転換することになる(詳細は日経ニューメディア2003年9月1日号に掲載)。

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