PR

 日本オラクルは2000年11月21日,DBMSの新版「Oracle8i Enterprise Edition Release 8.1.7」を11月24日に出荷開始すると発表した。既にOracle8iの後継製品「Oracle9i Database」(米国で2001年前半に出荷予定)が発表されているため,Oracle8iとしては最後のリリースとなる可能性が高い。11月24日に出荷開始するのはSun SPARC Solaris版であり,価格は320万円(8ユーザー)から。今後,他のプラットフォーム版のEnterprise Edition,Workgroup Server,Personal Editionを順次出荷する計画である。

 Oracle8i R8.1.7の機能強化の方向性を一言で表せば,「Webアプリケーション・サーバー(APサーバー)に匹敵するアプリケーションの実行環境をDBMS上で提供する」ということになる。主な機能強化点としては,(1)HTTPサーバーの統合,(2)Javaの開発,実行環境の強化,(3)XML(Extensible Markup Language)の開発,実行環境の強化---が挙げられる。(2)は従来のEJB(Enterprise JavaBeans)のサポートに加え,Javaサーブレット・エンジンを搭載し,JSP(JavaServer Pages)も利用できるようにした。これにより,APサーバーが無くてもJSPやJavaサーブレット,EJBを連携させたWebアプリケーションをDBMS上に構築できる。さらにHTTPサーバーも統合しているため,WWWブラウザから直接,Oracle8i R8.1.7上のアプリケーションを経由してデータにアクセスするというシステム構成が可能である。

 また,これまでは同社のホームページから提供していたXMLの開発キット「Oracle XML Developer's Kit(XDK)」をバンドルした。さらに,クエリーの結果から自動的にXMLドキュメントを生成する機能「XML SQL Utility」を追加するなど,DBMS上でXMLを利用するための環境整備を進めてきた。

(森山 徹=日経オープンシステム)

(IT Pro注:[発表資料へ])