NEC,日立製作所,富士通,NTTデータ,日本IBMなどSIベンダー68社が組織する「地方公共団体行政サービスオンライン化促進協議会(e-自治体協議会)」は2002年3月6日,地方公共団体の行政サービス・オンライン化(電子自治体)の進ちょく状況に関する調査結果を発表した。それによれば,都道府県の66.6%が2003年度までに「電子申請・届出システム」を導入する予定など,電子自治体への取り組みが進んでいることが明らかになった。

 今回の調査は,全国約3300の自治体から抽出した1118の自治体の電子自治体推進委員会やその担当部門に対してアンケートを実施したもの。調査票は2001年9月に配布し,40%(441団体)から回答があったとしている。

 47都道府県でみると,電子自治体を実現するための具体的な推進計画について「立案済み」としたのは全体の33.3%,「計画立案中」も33.3%,「今後立案予定」としたのは20.8%で,「立案計画なし」だったのは12.5%に過ぎなかった。また,「都道府県庁所在地・政令指定都市・中核都市」などは立案済みが31.5%で計画立案中が24.1%,「それ以外の市区(10万人以上)」も立案済みが25.2%で計画立案中が32.4%で,人口10万人以上の自治体の半数以上が,すでに電子自治体の取り組みを始めていることが明らかになった。

●町村での取り組みに遅れ,システム運用・構築は「他者に任せたい」
 それに対して「それ以外の市区(10万人未満)」「町村」の場合,電子自治体への取り組みは都道府県・大都市に比べて遅れている。「それ以外の市区(10万人未満)」では,立案済みが11.7%,計画立案中が29.8%,今後立案予定が36.7%で,立案計画なしは19.0%だった。「町村」にいたっては,立案済みは4.5%で,計画立案中は8.7%,今後立案予定が23.5%で,58.9%と半数以上が立案計画なしとしている。そのため自治体全体で数字を見ると,立案済みが7.7%,計画立案中が13.9%,今後立案予定が25.9%,立案計画無なしは48.6%と低くなった。

 予算も人員も少ない,規模の小さな自治体が消極的なのは当然だ。アンケートで「電子自治体推進に向けて現在直面している課題・不足点」という質問をしたところ,「自治体内での予算確保」(62.0%)「職員のリテラシー(能力)」(59.5%)「IT関連専門知識をもった職員」(57.9%)「国・県等から財政的支援」(57.0%)の順で回答が多かった。

 そのため,「電子自治体システムの構築・運用の望ましい形態」を問うたところ,「自庁独自のシステムとして自己構築・運用」との回答は18.1%にとどまった。「自庁独自のシステムとしてアウトソーシング」が33.1%,「複数団体で新しく共同センター・ASPを設立」が13.8%,「既存の共同センター・ASPに参加」が5.0%という結果で,全体の半数以上がシステムの構築・運用を他者に任せたいと考えていることが分かった。

中田 敦=BizTech編集)