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 NEC日立製作所日本ヒューレット・パッカードの3社は2002年7月9日,Itanium 2を搭載するサーバー/ワークステーションをそれぞれ発表した。

 Itanium 2はインテルの新たな64ビット・プロセッサであり,昨年発表したItaniumの後継にあたる。動作クロックは1GHzと900MHzがある。インテルによると,1GHz動作のItanium 2は,整数演算や浮動小数点演算のベンチマークで2倍,OLTPやERPのベンチマークで1.7倍~2倍,科学技術計算のベンチマークで1.7倍~1.9倍,800MHz動作のItaniumよりも性能が向上しているという。以下,各社が発表したマシンの概要を説明する。

NEC:TX7シリーズ
 全4モデルのサーバー。2002年8月から順次出荷する。最大で32個のItanium 2を搭載できる。主に科学技術計算処理での利用を想定している。科学技術計算のベンチマークLINPACK HPCでは101.77GFLOPS(32CPU時)の性能だという。

 1つのシステムを複数の独立したシステムとして稼働させる「パーティショニング機能」を搭載している。動作OSはLinuxとhp-ux 11i ver1.6。今後,64ビット版Windowsに対応した業務システム向けのサーバーを開発する予定である。

モデル名CPU数価格出荷時期
i95101~83410万円~2002年8月
i90101~162110万円~2002年8月
i65101~16946万円~2002年10月~12月
i65101~32746万円~2002年10月~12月

日立製作所:HA8500シリーズ
 全3モデルのサーバー。科学技術計算のほか,業務系システムをターゲットにしている。最大8CPUまで搭載可能。NECのTXy7シリーズ同様,1つのシステムを複数の独立したシステムのように運用可能である。動作OSはLinuxとhp-ux 11i ver1.6,64ビット版Windowsの3種類。

モデル名CPU数価格出荷時期
6302~8940万円~2002年9月
6201~4640万円~2002年9月
3101~2240万円~2002年8月

日本ヒューレット・パッカード:rxシリーズ/zxシリーズ
 サーバーとワークステーション各2モデル。サーバーのrxシリーズは科学技術系のほか業務システムを,ワークステーションのzxシリーズは科学技術計算やCAD/CAMなどの用途を想定している。PA-RISC上のアプリケーションは再コンパイルせずにrx/zx上で動作するが,再コンパイルすると10~15%性能が向上するという。対応するOSは,hp-ux 11i ver1.6で,Linuxと64ビット版Windowsには2002年後半に対応する。rx5670は,従来のhp 9000 L-Classからはボードを交換することでアップグレードできる。

モデル名CPU数価格出荷時期
rx56701~4517万3000円~2002年9月
rx26001~2181万6000円~2002年9月
zx60001~2219万1000円~2002年8月
zx2000188万8000円~2002年8月

業務系アプリの品そろえはこれから
 これらの発表と同時に,日本オラクル日本BEAシステムズがItanium 2向けに最適化した製品を今後提供することを表明した。また,マイクロソフトはItanium 2で動作するWindows Advanced Server,Limited Edition 1.2を発表した。

 Itaniumでは,Itanium向けに最適化されたDBMSやAPサーバーなどビジネス向けのミドルウエア/アプリケーションがほとんど無かったため,業務系ではあまり普及していなかった。Itanium 2でも,hp-ux 11i ver1.6が7月に出荷されたばかりで,Windows Advanced Server, Limited Edition 1.2も8月からの出荷であり,まだまだItanium 2対応の業務システム向けミドルウエア/アプリケーションが提供されるまで時間がかかる。業務系への普及はしばらく先になりそうだ。

(吉田 晃=日経オープンシステム)