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 Visual Studio 2005は,米Microsoftの次世代ソフトウエア開発ツール。現行のVisual Studio .NET 2003のバージョンアップ版にあたる。Microsoftは2004年の早い段階から,開発途中のVisual Studio 2005 Community Technology Preview版やベータ版をユーザーに向けて提供しており,2004年8月には日本語ベータ版も公開された。.NET Framework対応ツールながら,製品名からは「.NET」が外されている。

2005年はどうなるの?

 マイクロソフトは出荷開始を2005年中と発表している。おそらく,英語版が夏ごろ,日本語版はその後となる見込みだ。個人でも十分に手が届く廉価版のExpressから,大規模システム開発向けの機能を満載したTeam Systemまで幅広いラインナップをそろえる。注目すべき機能として,リファクタリング機能,ダイアグラム機能,Webアプリケーション開発機能の三つが挙げられる。

表1●Visual Studio 2005の四つのEditionの分類(2004年10月時点)
図1●現行のVisual Studio .NET 2003の「新しいプロジェクト」ダイアログ
図2●VS2005の「新しいプロジェクト」ダイアログ
 Visual Studio 2005(以下,VS2005)には,ターゲットや機能に応じて,Express,Standard,Professional,Team Systemの四つのEditionがあります(表1[拡大表示])。

 Standard以上は複数の開発言語をサポートしますが,最下位のExpress Editionは,Windowsデスクトップ開発向けとしてVisual Basic 2005,Visual C# 2005,Visual J# 2005,Visual C++ 2005の言語別製品に,またWeb開発向けとしてVisual Web Developer 2005にそれぞれ分かれます*1。Express Editionは部門内で使うツールの開発や部門内でのWebサイトの構築向け,または特定の言語を利用したい学習者やホビーユーザー向けとしての位置付けと考えればいいでしょう。

 最上位のTeam System Editionは,VS2005の全機能が使え,ソフトウエア設計,ソフトウエア開発,ソフトウエア・テストといった開発サイクルの単位を細分化した構成になっています。企業における大規模な開発を強く意識した製品と考えれば言えばいいでしょう。

 中間に位置するProfessional EditionやStandard Editionは,その名の通り,標準的な機能を中心にまとめられています。(1)チーム開発に利用するVisual SourceSafeが付属しない,(2)SQL Server 2005との統合ができない(Standard),(3)スマート・デバイス開発に制限がある(Standard)など,大規模開発には物足りない部分はありますが,趣味が主体のヘビーユーザーが行うプログラミングや,数人で開発するような小規模なシステム開発なら十分な性能を持っています。

あなたはVisual Basic派?それともC#派?

 Javaと異なり,複数言語をサポートする .NETの開発では,どのプログラミング言語を使って開発するか,特にC#とVisual Basic .NET(VB .NET)のどちらを使うかが,多くのプログラマの悩みでしょう。しかし実際には,C#とVB .NETのどちらの言語を採用しても,ほぼ同じ性能のアプリケーションを構築できます。現行のVisual Studio .NET 2003の「新しいプロジェクト」画面では,開発者がどの言語でも選択できるように,ダイアログの左側に言語別のノードとOffice対応プロジェクトのノードが平等に並んでいます(図1[拡大表示])。

 この「どの言語を選んでも同じ」というポリシーは,VS2005でも同じです。ただしVS2005では「どの言語で開発しようか」ではなく,“自分が得意とする”開発言語が何であるのかが先にあって,それに応じて開発のターゲットを選択する,というスタンスになっています。VS2005の「新しいプロジェクト」画面では,自分が得意とする言語のノードが先頭に位置付けられており,そのノード配下に,Windows向け,Office向けなどとカテゴリ分けされたプロジェクト・テンプレートが含まれているのです(図2[拡大表示])。

 もちろん「新しいプロジェクト」の構成をWebアプリケーション作成に特化した内容に変更したり,現行版のように全言語にアクセスする形式に設定することは可能ですが,「自分はVisual Basic使いだ」「いや,C#だ」と言った意識があるのなら,自分がメインで利用する言語で開始できるようにVS2005を設定するのがベストでしょう。

 VS2005の雰囲気がつかめたところで,以下(4月8日公開)ではVS2005の新機能のポイントを三つ紹介します。