オージス総研は5月18日,オブジェクト指向設計ツール「JF-7(開発コード名)」(開発元は米CanyonBlue)を,本年9月までに出荷開始すると発表した。スタンドアロン環境で動作する単体製品だけでなく,同製品を使ったASP(Application Service Provider)サービスも提供していく。
JF-7は,UML(Unified Modeling Lauguage)ベースのモデリング・ツール。UML1.3をサポートし,ビジュアルにUMLダイアグラムを描く機能のほか,UMLダイアグラムからJavaやC++のコードを自動生成し,逆にコードからUMLダイアグラムを生成するラウンドトリップ機能を備える。
特に,コラボレーション(共同作業)開発に対応するのが最大の特徴で,リポジトリを共有することによってイントラネット内で利用できるだけでなく,インターネットを通じた利用も可能。遠隔地に離れた開発者が,リアルタイムにダイアグラムの変更や修正結果を共有できる。同社ではこの機能を使って,米国シリコンバレーにサーバーを設置し,日本を含めてワールドワイドにASPサービスを提供する予定だ。「ASPサービスとして提供すれば,プロジェクト単位などの利用が容易になる。競合製品を単体で購入するより,ずっと魅力的な価格体系を設定する予定だ」(オージス総研,ソフトウェア工学センターeソリューション事業部の藤原淳一取締役)。
オージス総研はこれまで,日本ラショナルソフトウェアのオブジェクト指向設計ツールRational Roseを販売してきたが,2001年3月末で同社との販売代理店契約を終了している(同社発表文はこちら)。同社では,「JF-7をRoseに代わる次世代のモデリング・ツールと位置付け,積極的に拡販していく」(藤原氏)方針だ。なお,JF-7は米国ではCittera(シテラ)という製品名だが,国内では登録商標の関係で別名になる予定である。