オブジェクト指向分析/設計における標準モデリング言語「UML(Unified Modeling Language)」や,分散オブジェクト技術「CORBA(Common Object Request Broker Architecture)」を学習するための教材が,6月1日開設のWebサイト上で無償公開される。提供するのは,オブジェクト技術標準化団体のオブジェクト・マネジメント・グループ・ジャパン(OMGジャパン),NEC,富士通ラーニングメディアなど7社からなるCUTEコンソーシアム。当初は,「OMG標準技術」「CORBA基礎」「UML基礎」の3コースを用意する。
今回提供するコンテンツは,平成12年度に情報処理振興事業協会(IPA)の委託プロジェクトとして実施した「ソフトウェア技術者向けCORBA/UMLトレーニング環境開発」の成果物。内容は「第一線で活躍している技術者による厳密なクロス・チェックを経ている」(OMGジャパンの鎌田博樹代表取締役)だけに信頼が置けそうだ。コンテンツを無償公開し,普及させることで,「オブジェクト指向技術の人材育成を支援し,欧米との格差を縮めたい」(同)。OMGジャパンの上部組織にあたる米OMGは,2002年をメドにワールドワイドで「OMG技術資格認定試験」を開始することを計画しており,「そのときに日本だけ合格者が少ないということが無いようにしたい(笑)」(同)という。
![]() |
CUTEコンソーシアムの参加企業は,OMGジャパン,NEC,東芝,日本オラクル,日立インフォメーションアカデミー,日立製作所,富士通ラーニングメディアの7社。コンテンツのアップデートや拡充を担当する。今後,コンソーシアム参加企業を募るが,「高い技術力が必要なうえ,相応の負担をお願いすることになる」(鎌田代表取締役)ので,当面はこの7社で活動を進めることになりそうだ。