PowerTools for .NETシリーズの最大の特徴は,マネージド・コード(.NET Frameworkがメモリーを管理するコード)で記述された,.NETのクラスライブラリであることだ。これまでVB用のソフトウエア部品はActiveXコントロール(OCXファイル)が一般的だったが,VB .NETでは .NETクラスライブラリの方が使い勝手,性能の面で有利である。どの製品も,利用にはVisual Studio .NET日本語版が必要である。Visual Studio .NETはWindows 2000またはWindows XPでしか動かないので,そのオペレーティング・システムも必要だ。
7月発売の3製品はいずれも「Windows Forms」というジャンルに含まれる,Windowsアプリケーションのフォームに貼り付けるタイプの部品だが,今後出す製品には,Webアプリケーションのフォームに貼り付ける「Web Forms」タイプの部品も含まれる。
7月発売の3製品を簡単に見ておこう。
●FlexGrid for .NET
FlexGrid for .NETは表形式のユーザー・インタフェースを提供するグリッド・コンポーネントだ。セルの結合,ソート,アウトライン表示などの機能を持つ。価格は6万8000円。
●True DBGrid for .NET
ADO .NETを介してデータベース管理システムに接続し,データの内容を表形式で表示したり,操作を行ったりするコンポーネント。一つのレコードを表の複数行にわたって表示したり,印刷プレビューをしたりする機能を持つ。価格は7万8000円。
●VSVIEW for .NET
ワープロのようなドキュメントを作成するためのコンポーネント。プレビュー,サムネール表示,印刷,ファイルへのエクスポートなどの機能を持つ。パッケージは標準の「Preview」と,「Preview」の機能を含む上位版の「Reports」があり,価格はそれぞれ,5万8000円,7万8000円。
なお,以上の価格は店頭販売用のパッケージの価格だ。Webサイトでのダウンロード販売では,若干低い価格を設定する予定である。
(日経ソフトウエア)