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 米Borland SoftwareのJohn F. Kasterデベロッパ・リレーションズ・シニア・マネジャは,ビジュアル開発ツール「Delphi」の .NET対応について,ボーランドが8月8日に開催した説明会で明らかにした。同マネジャによると,Borlandが8月6日に発表した「Delphi 7」(詳しくはこちら)の .NET対応は途上のもので,十分なレベルになるのは,2003年上半期に製品化を予定している次期Delphi(Delphi 8)になるという。Delphi 8の機能にはかなり期待できそうだ。


 Delphi 8では,(1).NETベースで書き直したIDE(統合開発環境)「Galileo」を採用する,(2).NET用Delphiコンパイラ(dccil.exe)の機能を拡張する,(3)DelphiのクラスライブラリVCL(Visual Component Library)を .NETのWindows Formsクラスライブラリ上に移植した「VCL .NET」を提供する,(4)データベース接続コンポーネントDataSnapの .NET版を提供する,という。


 Galileoでは,Windows Formsのコンポーネントを使ったビジュアル開発ができるようになる。.NETベースにすることで移植性が高まり「JBuilderのIDEをPure JavaにすることでWindows,Solaris,Linux,Macintoshに移植できたようなことがDelphiでも起きる」という。Linux上での .NET環境を見据えた発言であろう。


 .NET用の中間言語を生成するDelphiコンパイラは,Delphi 7にもプレリリース・プレビュー版が付いてくる。しかし,現時点で“.NET対応”と呼べるのは名前空間を扱えるにしたこと程度である。Galileoでは,入れ子構造のデータ型(nested types),インスタンスではなくクラスがフィールドやプロパティを持てるようにする,といった .NETに仕様を合わせるための機能拡張を施す。


 (3)のVCL .NETはDelphi/C++Builderのソフト資産を生かすためのものだ。.NETクラスライブラリを直接使ったコードに書き直すより,移植が楽になるだろう。(4)のDataSnapでは,データベース管理システムへの高速な接続を実現する。同マネジャは「MicrosoftはSQL Server向けの高速接続を提供するだけだが(これは現在では正しくない。詳しくはこちら),BorlandはSQL Serverのほかに,Oracle,DB2,Informix,Interbaseをサポートする」という。


(日経ソフトウエア)