日本ラショナルソフトウェアは11月5日から,オブジェクト指向に基づく分析/設計を支援するビジュアル・モデリング・ツールRoseの新版Rose98を出荷する。Windows 95またはNTで動作する。価格は33万円(Modeler Edition)から。

 Roseは,米Rational Softwareが開発した代表的なオブジェクト指向上流ツールの一つ。「全世界での出荷実績は,開発ライセンス数で約7万5000。40%近くのシェアを獲得しており,シェアはダントツのトップ」(RationalのThomas Schultz技術ディレクタ)。日本でのRoseの出荷実績は,3000本強という。

 いまオブジェクト指向モデリングの分野で事実上の標準になるつつある表記法であるUML(Unified Modeling Language)を作成しているGrady Booch,Ivar Jacobson,Jim Rumbaughの3氏は,いずれも現在はRationalに属している。Roseは,その成果をいち早く取り入れることができる立場にある点が強み。米Micosoftは,Roseのサブセット版をVisual Modelerという名称で同社のツール・スイートVisual Studioに収めている。

 Rose98の主な強化点は(1)コンポーネント・モデリング機能を強化,(2)複数開発言語をサポート,(3)構成管理ツールと統合,の三つ。中でも最大の目玉は(1)。COM(Component Object Model)コンポーネントのインタフェースを表記するときに使うロリポップ記法をサポートしたほか,COM/ActiveXコンポーネント,およびJavaBeansコンポーネントのバイナリ・ファイルにリバース・エンジニアリングをかけて,インタフェース情報を抽出できるようにした。

 (2)では,これまで生成するコードの種類によって製品が分かれていた(Visual Basic[VB]版,C++版など)のを統合した。生成またはリバースできるのはVB,C++,Javaの3種類で,これらの機能はアドインの形で提供される。(3)は,Rationalの構成管理ツールClearCaseを統合することで実現した。チーム開発を支援する。このほか,ステレオタイプやネームスペースなどのUML仕様を新たにサポートした。

 Modeler Editionは,コード生成/リバース機能を持たない基本版。ほかにVB,C++,Javaのうち1言語のコード生成/リバース機能を持つProfessional Edition(47万円),すべての言語に対応したEnterprise Edition(68万円)がある。