スパイスコンストラクターズは9月から2000年にかけて,ソニー・コンピュータエンタテインメント(SCE)が2000年3月4日に発売する「プレイステーション2」向けゲーム・ソフト開発ツール群を順次出荷する。開発元は英SN Systems Software。価格は現時点では未定だが,40万円程度になるという。

 製品として,まずGNUベースのコマンドライン・ツール,続いて独自開発のコンパイラ/アセンブラや統合開発環境のProDGをリリースする。最終的には,Windows上で動作する統合開発環境のうえでコンパイル,リンク,(リモート)デバッグなど,ほぼすべての作業が実行できるようになる予定だ。

 特徴は,メイン・プロセサEmotion Engineに加え,ベクトル演算用プロセサなどプレイステーション2が搭載する各種プロセサに対応したプログラミング/デバッグを可能にすること。メイン・プロセサのみに対応するツールと比較して,プレイステーション2の能力をより生かしたゲーム開発が可能になるという。加えて,Emotion EngineのMMI(マルチメディア命令)などもサポートする。

 CodeWarrior for PlayStation2などの他社製のツールと同様,Windows上でエミュレーション実行する機能は持たない。このため,開発したソフトのテスト/デバッグにはSCEが販売する専用ハードウエアDTL-T10000が必要になる。ただ,「ユーザーの要望が多ければ,プレイステーション2用エミュレータを提供する可能性もある」(関係者)。

 製品の販売は,SN Systems Softwareが提唱する「For Life Support」の方針にそった形で行われる。これは,一度製品を購入すると,以後機能追加を含むすべてのアップグレードと,テクニカル・サポートが無期限で無償になるというもの。具体的には,製品を購入するときに,ProDG-DP(ProDG Developer Program)に加入する形になる。上記の40万円という価格は,実質的にProDG-DPへの加入料に相当する。

 開発ツール群の内訳と出荷時期は以下の通り。

リリース名概要リリース時期
プレリリースWindows環境で動作するGNUベースのコマンドライン・コンパイラ/リンカー,およびLinux上で動作するデバッガ。この時点では,コンパイル/リンクはWindows上で実行できるものの,デバッグはLinuxマシン上で行う必要がある近日中
リリース1Windows上で動作するデバッガとSN Software独自のアセンブラ。この時点でデバッグも含めてWindows上で実行できるようになる99年9月末
リリース2統合開発環境のProDGと独自のCコンパイラ99年12月末~2000年3月
リリース3GNUベースのツールをSN独自のもので置き換えるためのリンカーなどの各種ツール2000年3月
リリース4プロファイラ(パフォーマンス分析ツール)などの各種ツール未定