米Sun Microsystemsは1月26日,同社のUNIX OSであるSolarisの新版「Solaris 8」を発表した。3月5日に出荷開始する。SPARC版とIntel版の両方を用意する。

 Solaris 8は,Solaris 7の後継版にあたる。主にネットワーク関連の機能を強化しており,例えば
(1)Webページのサービス提供機能を4倍高速化するNetwork Cache Acceleratorを搭載
(2)次世代のインターネット・プロトコルであるIPv6をサポート
(3)Javaプログラムの高速化技術であるHotSpotを搭載
(4)データベースのパフォーマンスを70%高速化
(5)ディレクトリ管理データベースにアクセスするための標準プロトコルであるLDAP(Lightweight Directory Access Protocol)対応のiPlanet Directory Serverを統合
などを追加した。このほか,
(6)四つまでの64ビット・プロセサのクラスタリングをサポート
(7)システム稼働中にOSカーネルの修正パッチを当てたり,OSをアップグレードすることを可能にした
などの強化も図っている。

 このほか,Solaris 8で注目すべきは何と言っても「無償OS」へとより近づいたことだ。まずSolaris 8では,エンドユーザー向け使用ライセンスを無償にした。ユーザーは商業利用,個人利用を問わず,Solaris 8を無償で利用できる。ただし,利用環境は8プロセサ以下のマシンに限られる。

 すでにSunは1998年7月から,非商用目的に限ってSolaris 7を無料で利用できる「Free Solaris」というプログラムを提供している(日本法人のサン・マイクロシステムズもSolaris 7日本語版で同様のサービスを提供している)。これに対し,Solaris 8は商用目的も対象にしている点が異なる。

 さらに同社は,Solaris 8のソースコードも無償で提供する。提供時期は,Solaris 8出荷開始から60日後の5月ごろを予定している。ユーザーはこのソースコードを自由に改変,コンパイル,利用できる。ただし,ソースコードを無断で他者に再配布することは禁じられている。もしソースの改変部分を他のライセンス保持者に対して配布したい場合は,Sunにその改変部分を送り,SunがセキュアなWebサーバーを通じて登録ユーザーに配布する,という流れになる。もし改変部分を製品やインテグレーションなどに使う場合は,Sunと再配布契約を結び,ロイヤリティを支払う必要がある。

 Solaris 8はCD-ROMに収録されて提供される。このため,ライセンス料は無償だが,メディア代75ドルおよび送料分の費用がかかる。CD-ROMには,10カ国語に対応したSolaris 8のバイナリ・コードのほかに,電子商取引用アプリケーション構築ソフトのiPlanetシリーズや,Oracle 8iなどが含まれる。日本語版のSolaris 8も含まれているので,国内のユーザーでもそのまま使うことができる。同社のWebページからメールを送ると,後で申し込み方法が送付されるという。

 ソースコードも同じくCD-ROMで提供され,やはりメディア代75ドルがかかる。申し込み方法も,バイナリの場合と同じく同社のWebページからメールを送っておけど,後で通知するという。

 日本法人のサン・マイクロシステムズによれば,3月中旬に日本語の付属ソフトを収録したSolaris 8日本語版を出荷開始する予定。米国と同じく,使用ライセンスは無償にするという。ただし,配布に関する費用は未定だ。