日本オラクルは4月1日,国内のソフトウエア/ハードウエア・ベンダーと共同で同社内に「アドバンスト・サポート・センター(ASC)」を設立し,運用を開始する。これにより,Oracle関連製品のソフトウエア品質向上に本格的に乗り出す意向だ。

 ASCの狙いは,同社製品の品質向上と対応のスピードアップ。これまで日本オラクルでは,同社製品に何らかの障害やトラブルがあった場合,既存のサポート部門などが臨時に修正パッチを提供するか,米国本社の対応を待つしかなかった。ASCではこの点を抜本的に見直し,開発部門やサポート部門などに分散していたサポート機能を統合。さらに自社内だけでなくパートナ企業の技術者にも協力してもらい,既存のサポート部門では対応不可能な問題を,Oracle製品のソースコードを直接解析することなどで解決することを狙う。日本独自の修正パッチも開発する。その場合,日本で開発したパッチを本社の開発部門にフィードバックし,将来のリリースに必ず反映させるようにするという。これにより,国内で発生したトラブルに早急に対応するのに加えて,英語版Oracleとの整合性もとれるようにしていく。

 ASCがサポート対象とする製品は,Oracle8iなどのデータベース・サーバーのほか,アプリケーション・サーバーや開発支援ツールなど。プラットフォームも,UNIXからLinux,Windows NT/2000までカバーする。

 ASC設立に協力するパートナは,イーエムシー ジャパン,NEC,コンパックコンピュータ,サン・マイクロシステムズ,東芝,日本アイ・ビー・エム,日本ヒューレット・パッカード,日本ユニシス,日立製作所,富士通の10社。NECや東芝,富士通などが技術者を派遣し,日本アイ・ビー・エムや日立製作所などがサーバー・マシンなどのハードウエアを提供する。当初,45人体制(日本オラクルから25人,パートナ企業から20人を派遣)でスタートするが,6月にはさらに規模を拡大し,約100人の体制とする予定だ。

 ASCを設立するに至った背景について,同社の西岡伸一取締役開発本部長は「日本のユーザーの高い品質要求と迅速なシステム開発に対応するため,日本独自のソフトウエア品質管理体制を作らなければならなかった」と説明する。ASCが,Oracleを扱うシステム開発者にどれだけ恩恵をもたらすかは現時点でまだ未知数だが,狙い通りに迅速なトラブル対応が実現されるようになるなら,データベース開発者にとってのメリットは大きいはずだ。