マイクロソフトは8月28日,Windows 98 Second Editionの後継OSであるMicrosoft Windows Millennium Edition(Windows Me)日本語版を9月23日に出荷開始すると発表した。米国では9月14日の出荷開始をアナウンス済みなので,ほぼ同時に日本でも登場することになる。これに先駆け,9月22日16時から既存ユーザーを対象としたアップグレード・キャンペーン「選べる! Windows キャンペーン」を開始する予定だ。

 Windows MeはWindows 9x系としては最後の製品。キャッチフレーズは「遊べるウィンドウズ」。発表資料でもわざわざ「注意!企業ユーザーには,Windows Meをお薦めしておりません」(同社)と断っており,あくまでも同OSが個人/家庭向けであることを強調している。これは,メモリー保護機能が弱い,Active Directoryに対応していない,といった制限があるためだ(ただし,当初除外されるとされていたNetWareクライアント用のモジュールは,従来通り含まれている)。同社は企業ユーザーに対しては,2月18日に出荷開始したWindows 2000 Professionalを利用するよう推奨している。

 このためWindows Meの改良点は,不注意な操作で削除されたシステム・ファイルを元通りに復元する機能やマルチメディア機能などに絞られている(写真1)。Windows Meでは定期的にシステム・ファイルの変更内容を記録し,レジストリを保存できる。保存に要する1回当たりのディスク容量は約10MB。8月28日に開催された発表会では,Outlookを削除した後,削除前の時刻を指定して復元することにより,再びOutlookが使えるようになるというデモを見せた。ただし,元に戻すことができるのはシステム・ファイルだけで,ユーザーが作成したファイルではこの機能は利用できない。

 一方,マルチメディア機能の目玉は,映像ファイルを編集する「Windows ムービーメーカー」と,WIA(Windows Imaging Acquisition)機能の二つ。WIAを用いるとデジタル・スチル・カメラやDVカメラをマイコンピュータにマウントでき,ディスク装置と同様に扱うことができる(写真2)。写真ファイルなどをより手軽に扱えるという。現時点でWIAに対応した装置としては,デジタル・スチル・カメラやスキャナなど200~300製品,デジタル・ビデオ・カメラではDV端子を備えているものはほぼすべてWIA対応であるという。

 製品は,(1)OSをゼロからインストールする「通常版」,(2)Windows 95/98/98 Second Edition(98SE)からアップグレードするための「バージョンアップグレード版」,(3)バージョンアップグレード版と同じ内容で教育向けの「アカデミック パック」,という3種類のパッケージとして提供する。価格はオープンで「現在のWindows 98とほぼ同等の価格になるだろう」(同社)。

 9月22日に開始するアップグレード・キャンペーンでは,Windows Meのバージョンアップグレード版と同等の機能を持つ「期間限定特別パッケージ」(対象はWindows 98/98SEユーザー)を推定小売価格6400円で販売する。ちなみにWindows 98SEのバージョンアップグレード版は1万1000円である。同キャンペーンでは,同時にWindows 95/98/98SEユーザー向けにWindows 2000 Professionalへのアップグレード版も推定小売価格1万6800円で提供する。この機に既存のWindowsユーザーを一気にWindows MeまたはWindows 2000 Professionalに移行させてしまおうという意図があるようだ。ただし,キャンペーンは12月31日までの期間限定である。なお,同社は米国で2000年中にItaniumなど64ビット・マイクロプロセサ向けの64ビット版Windowsの出荷を開始する見込みであることも明らかにした。