オブジェクト指向技術に関する標準化団体である米OMG(Object Management Group)の日本法人OMGジャパンは9月27日,CORBA(Common Object Request Broker Architecture)およびUML(Unified Modeling Language)に関する資格認定プログラムを立ち上げることを発表した。2001年秋をめどに,日本を含む全世界で認定試験を開始する予定だ。

 CORBAとUMLは,どちらもOMGが策定した標準仕様。CORBAは分散オブジェクト管理のための各種仕様を定めたもの,UMLはオブジェクト指向分析/設計のためのモデリング言語である。どちらもオブジェクト指向によるシステム開発ではデファクトと言える存在だ。OMG自身がこれらの技術を扱うエンジニアに対して"お墨付き"を与えることで,両技術をいっそう普及させることを狙う。

 資格認定プログラムではOMGが問題を作成し,パートナ企業(公式スポンサー)が実際の教育やテストを行う,という分担になる。問題は全世界共通で,試験の実施方法は各国の状況に合わせて決める。当初は英語と日本語(日本のみ)で,米国,日本,欧州およびインドで実施する計画だ。

 資格はCORBA,UMLそれぞれに関して2~3種類設けることを想定している(例えば,UMLが「アナリスト」「上級アナリスト」「デザイナ」,CORBAが「プログラマ」「デベロッパ」「上級デベロッパ」)。大きくは「要求定義に基づいて機能を設計する人」向けと,「その結果に基づいてコードやモデルを作成する人」向けに分かれるという。試験の対象となるCORBA/UMLのバージョンは実施時の最新版となる。「当初は,CORBAはバージョン3.0,UMLはバージョン1.5を対象とすることになるだろう。それ以降も,仕様のバージョンアップから6~12カ月以内に試験も最新版に合わせるようにしていく」(OMGのRichard Soley会長兼CEO(最高経営責任者))。

 OMGジャパンは10月1日から,資格認定プログラムの公式スポンサーの募集を開始する。スポンサーになると,(1)試験問題の作成に参加する,(2)日本語で問題を入手する,(3)独自のトレーニング・コース(標準は5日間)を作成して事業化する,(4)教材や問題を作成・販売する,(5)公式スポンサーのロゴを使用する,などが可能になる。参加費は800万円。「日本ではスポンサーを最低でも4社獲得したい」(OMGジャパンの鎌田博樹社長)。Soley会長によれば,すでにアイルランドのIONA Technologiesと米Rational Softwareの2社がスポンサーとなることが決まっているという。

 スポンサーの募集は12月1日で締め切り,2001年1月から試験プログラムの詳細を作成開始する。そして2001年6月ごろから試験問題を作成し,秋に試験を実施するというスケジュールを予定している。また,すでにOMGジャパンなどがコンソーシアム形式で進めているWebベースのCORBA/UML教育用コンテンツ作成プロジェクト「CUTE(CORBA UML Training Environment)」も,この資格認定プログラムとリンクさせた形で進めていく考えだ。