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 インテルは3月29日,64ビット・プロセッサ「Itanium」を搭載するシステムの開発状況を明らかにした。「Itatniumを搭載するサーバーやワークステーションは,遅くとも2001年6月末までには出荷される」(eマーケティング本部の平野浩介マーケティングマネージャ)。

 最初に登場するのは,メーカーがハードやOS,アプリケーションを含むシステム全体で検証した,非常に限定されたシステムになる。例えば大規模データベース・システムや科学技術計算システムなどが有力視されている。「現在のIA-32のシステムと同じように,ユーザーが自由にソフトウエアを組み合わせてシステムを構築できるようになるまでには,まだ数年かかる」(平野マネージャ)という。

 マイクロソフトはWindows 2000の次期版Whistler(開発コード)で64ビット版を提供する。クライアントOSのWindows XP(64ビット版)を搭載するワークステーションが先に登場する見込みだ。サーバー版については当面,限定バージョンでの提供になるという。ただし,マイクロソフトは64ビット版Windowsの具体的な提供開始時期を明らかにしておらず,6月時点で提供が始まる見込みのHP-UX,AIX,Linuxより出遅れて登場することになりそうだ。

 64ビットのWindowsは,現在UNIXが強い大規模システムの市場に,Microsoftが食い込むための重要な製品となる。Itanium上で動作するHP-UXやAIX,Linuxとも真っ向から競合する。平野マネージャは,「Itanium搭載マシンが登場しても,しばらくは64ビットWindowsより大規模システムで実績のあるUNIXのほうが優位な面がある。しかし,アプリケーションと組み合わせたシステムが成熟してくる2003年から2004年に,ユーザーはWindowsとUNIXを並べて比較するようになるだろう」と見ている。

 マイクロソフトが,平野マネージャの言う「ユーザーがWindowsとUNIXを並べて比較」するような状況を早期に現実のものにするには,現在の遅れを取り戻してユーザーにいち早くシステムを提供し,実績を上げていくことが重要になる。

 Itaniumの後継プロセッサ「McKinley(開発コード,ブランド名は同じくItanium)」も2001年には提供が始まる。インテルは64ビット・システムが本格的に普及し始めるのは2002年から2003年と見ており,世の中に普及するIA-64システムの本命プロセッサはMcKinleyになりそうだ。

(森重 和春=日経Windows 2000)