コンパックコンピュータは6月6日,PCサーバー「Compaq ProLiantサーバ」シリーズに,最大8プロセッサ構成が可能なハイエンド機「ProLiant DL760」と「ProLiant ML750」の2機種を追加した。ProLiant DL760には,入出力バスに次世代の標準仕様PCI-Xを初めて搭載した。

 PCI-Xは,PCIバスの後継技術として策定された標準仕様である。バス幅64ビット,動作周波数133MHzに対応し,最大1Gバイト/秒の転送速度を持つ。現在最も高速なPCIバス仕様と比べて,理論上の伝送速度は2倍になる。従来のPCIバスと互換性もある。

 ProLiant DL760は従来のハイエンド機ProLiant 8500の後継機種に当たる。高さ7U(約30cm)のラックマウント型で,PentiumIII Xeon-700MHzの最大8プロセッサ構成に対応。メイン・メモリーは最大16Gバイトを搭載できる。PCI-Xバスを8スロット,PCIバスを3スロット装備する。価格は,PentiumIII Xeon-700MHz×2,メモリー1Gバイトを搭載する最小構成モデルで360万円。出荷は6月中旬。コンパックは,モジュール交換によってProLiant 8500をPCI-X対応にアップグレードできる「PCI-X I/Oモジュール・アップグレード・キット」も用意した。

 ProLiant DL750は,ProLiant 8000の後継機種。DL760と同じく,PentiumIII Xeon-700MHzの最大8プロセッサ構成に対応し,メモリーの搭載容量は最大16Gバイト。高さ14U(約60cm)のきょう体に21個のハードディスクを装着可能なモデルである。こちらはPCI-Xではなく,64ビットPCI×8,32ビットPCI×3を搭載する。価格はPentiumIII Xeon-700MHz×2,メモリー1Gバイトを搭載するモデルの408万円から。出荷は6月下旬。

 入出力の高速化を実現する技術としては,PCI-Xのほかに,スイッチ技術を利用したInfiniBandがある。リンクと呼ぶ接続経路当たり2.5Gビット/秒の高速なデータ転送が可能。この基本仕様のほかにも,リンクを4重化して10Gビット/秒に高速化する仕様や,12リンクで30Gビット/秒を実現する仕様がある。InfiniBandを搭載するサーバー機は,2002年の製品化に向け開発が進められている。将来の大型サーバー向け入出力技術としてはInfiniBandが本命視されているものの,当面はPCI-XとInfiniBandが並存していくものと見られる。

(森重 和春=日経Windows 2000)