日本ヒューレット・パッカードは6月19日,大規模ストレージ・システムの管理効率を改善するフレームワーク「FSAM(Federated Storage Area Management)」を米Hewlett-Packardと同様に推進していくと発表した。

 発表会場では米Hewlett-Packardでストレージ部門を担当するNora Dentzel副社長が登場し,「FSAMを使うと従来の10倍以上効率的にストレージが管理できるようになる。当社はディスク装置だけでなく,ネットワーク管理ソフトやテープ装置,サービスまで,トータルで提供できる」と主張。今後同社がストレージ事業に注力していくことを改めて宣言した。

 FSAMは,ストレージ装置,ストレージ・エリア管理ソフト,サービスなどを幅広く提供するとともに,それらを連携させるなどで管理効率の高いSAN(Storage Area Network)環境を実現するもの。複数ベンダーの製品で構成されるSANも,統合されたストレージとして管理できるようにすることを目指す。どちらかというとコンセプトに近い。

FSAMに基づく製品の第1弾を同時発表

 日本ヒューレット・パッカードは同日,FSAMに基づく製品の第1弾として,(1)SANを構築するためのパッケージ製品「hp ネットワーク・ストレージ・アプライアンス(hp nsa)」(写真)と,(2)ディスク・アレイ装置「hp surestore バーチャル・アレイ7400」を発表した。

 hp nsaは,ユーザーがSAN環境を構築するために必要なハードやソフトを組み合わせ,接続テストを行って,同社工場内でハードやソフトをインストールした状態で提供するシステム商品。

 具体的にはディスク・アレイ装置,テープ・ライブラリ,Fibre Channel(ファイバ・チャネル)スイッチ,ストレージ管理ソフトなどから成る。ユーザーは,nsaにFibre Channelでサーバーを接続するだけで,すぐにストレージが利用できるという。

 価格は例えば,ディスク装置,テープ装置を含む構成で4700万円から。販売開始は8月1日。接続できるサーバーは当面,Windows NT 4.0に限られるが年内に,hp-ux,Solaris,Linux,Windows 2000をサポートする予定だ。

 hp surestore バーチャル・アレイ7400は,2Gビット/秒のFibre Channelインターフェースに対応し,最大7.7Tバイトのハードディスクを搭載可能なディスク・アレイ装置。

 ストレージ領域の管理機能であるバーチャル・アレイ技術に対応する。物理ディスクに制限されない論理ユニットの構築が可能で,キャッシュに書き込まれたデータを当初高速なRAID0/1部分に書き込み,時間が経過してファイルの重要度が低くなった部分を自動的にRAID5のディスク領域に移動させるといった機能を備える。

 接続するサーバーの対応OSは,hp-ux,Windows NT,Windows 2000,Linux,Solaris。7月1日から受注開始し,8月中旬から出荷する。価格は1620万円から。

検証施設で他社製マシンと接続試験

 日本HPは,FSAMを支える検証施設として,東京都千代田区の同社事業所内に,「ストレージ・インテグレーション・センタ」を開設する。サン・マイクロシステムズ製のUNIX機など,他社製のサーバーが混在する環境で,ストレージの接続試験やパフォーマンス・テストなどを実施できる環境を整え,ユーザーやパートナの検証テスト用に貸し出す。

(森重 和春=日経Windows 2000)