マイクロソフトが開催する技術者向けセミナー「Tech・Ed 2001 Tokyo」が28日,千葉県・浦安市のホテルで始まった。初日の基調講演に続き,29日からは本格的に技術者向けセミナーが行われている。今回は,Microsoftが提唱する新しいコンピューティング環境「.NET」関係の講演が目玉。参加者には,予告通り,次期開発ツール「Visual Studio .NET」日本語ベータ2などのCD-ROMが配布された。29日の「.NET Framework」に関する講演も会場がほぼ満席になった。

 29日に行われたのは「.NET Framework概要」と題する解説。860人ほどが入る会場がほぼ満席となった中,マイクロソフトの担当者が「.NET」の基本的な考え方とその技術的な内容をデモを交えて講演した。同技術では,プラットフォームに依存しないプログラム実行環境「Common Language Runtime(CLI)」を用意するが,その詳しい仕組みなどが紹介された。現在は,プラットフォームに依存しないことを前提にするJITコンパイラを実装しているが,今後,CPUのレジスタを指定するなどで高速なプログラムを書くことも可能な「最適化コンパイラ」を実装する予定という。

 「ASP .NET GO LIVE」というライセンスによって,ベータ2を使った実システムの運用が可能になることが示されたことも興味深い。これまで同社はベータ版で実際に利用できるシステムを作って運用することを認めていなかったが,.NETのアプリケーションを例外とすることで実績を早期に増やす意向のようだ。追加使用許諾契約書をMicrosoftのWebサイト(該当サイト)から入手して行う。

 Active Directory関係の講演も予期した以上に盛り上がっていた。300人分ほどの席がある会場が用意されたが,入りきれず別の部屋でビデオ中継によって講演を聞く参加者も見られた。NT Server 4.0はサービス・パックの提供が終わるなどして徐々に使いつづけにくくなっている。既存のNTドメインをWindows 2000のActive Directoryドメインへの移行する必要性が少しずつ高まっているのが理由の1つだろう。

 講演では,Active Directoryの設計・展開に関して,数々の注意点が解説された。比較的新しいトピックとしては,Windows 2000 Professionalクライアントが多数ある環境で,NTドメインのドメイン・コントローラ(DC)を1台だけActive DirectoryのDCにアップグレードするときの問題が取り上げられた。この場合,NT4のDCが複数残っていても,Windows 2000のDCのみにクライアントのアクセスが集中するようになる。Windows 2000 Service Pack2を適用するなどで解決する。詳細はWebサイト(該当サイト)で解説されている。

 「Tech・Ed 2001 Tokyo」は31日金曜日まで開催される。

(干場 一彦=日経Windows 2000)