米MicrosoftとMERANTのDataDirect事業部門は,SQL Server 2000にJava環境からアクセスするとき利用するソフトであるJDBC(Java Database Connectivity)ドライバのベータ版を提供すると発表した。ドライバ自体は「日本語環境では確実には使用できないと思われる」(メラント・インターナショナル・リミテッド 東京支店),日本語版の提供など「日本での対応は未定」(マイクロソフト日本法人)というものだが,MicrosoftがJavaを利用してWindows以外の環境からのSQL Serverの利用に意欲を見せる動きとして注目できる。

 発表によると,JDBCドライバの提供は,MERANTのDataDirect事業部門とのライセンス上の合意に基づく措置。既にMERANTのDataDirect事業部門は,Connect JDBCというJDBCドライバ製品群を発売し,その中でSQL Server 2000にも対応済みだ。MSはその技術を利用することで,MicrosoftブランドのJDBCドライバを将来MS製品にバンドルなどして無償提供すると思われる。米Microsoftは,Javaに関して開発元であるSun Microsystemsと対決姿勢にあるが,現実のビジネスではJavaの利用を拡大する形だ。

 SQL Server 2000はWindows上で稼働するデータベース管理システムで,大規模基幹システムやインターネット上の電子商取引システムでの利用を想定した機能を備えている。しかし,それら市場に本格的に食い込むには,UNIXやLinuxなどWindows以外のプラットフォームからのデータ・アクセス環境の整備が不可欠である。Microsoftは,JDBCドライバを自社ブランドで用意することがSQL Serverの市場を異種OS混在環境に広げる手段の1つと見たようだ。MicrosoftのSQL Server 2000用JDBCドライバのベータ版は,9月28日にMicrosoftのWebサイト(該当サイト)からダウンロードできるようになる。

 JDBCは,Javaプログラムによるデータ・ベース・アクセスの標準API(Application Programing Interface)。利用にはアクセス先のデータ・ベースに対応するJDBCドライバが必要になる。発表資料によると開発中のSQL Server 2000用JDBCドライバはType 4というレベルをサポートし,JDK 1.1.8や1.2/1.3に基づき作られたJavaアプレットやJavaアプリケーションなどがJDBCでアクセスできるようになる。OSとしてはWindows XPやWindows 2000 Service Pack 2,AIX,HP-UX,SolarisやLinuxをサポートするとしている。

 なお,米MERANTは,DataDirectブランドで知られるデータベース・アクセス・ソフト関連事業の売却を投資会社Golden Gate Capitalと正式に合意したことなどを,9月11日に発表している。現在,DataDirect事業は新体制への移行期で,英MERANT International Ltd.に運営主体が移っているという。これに伴い,メラント日本法人は「メラント・インターナショナル・リミテッド 東京支店」を設立し,8月1日からDataDirect事業およびPVCS事業を移管した。一方,メラント株式会社自体は社名を「マイクロフォーカス株式会社」に変更して,COBOLなどのMicro Focus関連事業を引き継いでいる。事業活動自体はこれまでどおり行っているという。メラント・インターナショナル・リミテッド 東京支店によると,Connect JDBC日本語版は年内発売を予定している。

(干場 一彦=日経Windows 2000)