先週,シアトルで開催されたWindows Server DevConの基調講演で,米MicrosoftのGroup Vice PresidentであるJim Allchin氏は,開発中の次世代Windowsである「Longhorn(開発コード名)」のリリース時期を明らかにした。Allchin氏によれば,大規模な改良を施したこの次期版Windowsをデスクトップ版とサーバー版ともに2005年にリリースするという。

 「2005年」というリリース時期は数カ月前からあちこちで伝えられていたが,今回はAllchin氏のようなMicrosoft上層部が明言したことに意味がある。しかし,Allchin氏の口ぶりから判断すると,2006年まではLonghornは登場しないと考えておく方がよさそうだ。リリース期日を優先した,間に合わせの仕事はMicrosoftにはよく見られる。最近の例では,まだベータ版にすらなっていないOfficeの次期版(Office 11)を2003年の中ごろにはリリースすると約束してしまっている。しかし,Allchin氏はLonghornに関する限り「必要な機能を省いてまで期日に間に合わせるようなことはしない」と話している。

 Longhornが登場するには最低でも新しいファイル・システムが完成している必要がある。これはSQL Serverの次期版「Yukon(開発コード名)」の一部となるテクノロジである。Windowsのファイル・システムに加え,Active DirectoryやExchange Server,その他のデータベース製品など,Microsoft製品で使われるあらゆるストレージの管理を一元化する基盤となる。Allchin氏によれば,このSQL Serverベースのファイル・システムは2003年後半から2004年前半に完成予定だという(正確にはAllchin氏は「会計年度の2004年度(2003年7月から2004年6月まで)」と話している)。これまでの実績から鑑みて,Microsoftがこのような物言いをするときは2004年前半のリリースと推察するのが妥当だろう。2003年前半にベータ・テストが始まるのが望ましい。

 Longhornの実際のリリース時期を2006年と仮定すると,それまでに何らかの中継ぎ版が登場することも想定しておく方がよいだろう。2002年9月にリリースされたWindows XPの最新のサービス・パック(SP)であるSP1のリリースからLonghornのリリースまでに最低でも3年以上のギャップが生じることになるためだ。それがWindows XP用のいくつ目かのサービス・パックの形で出るのか,あるいはWindows XP Second Editionのような形で出るのかは不明だが,中継ぎ版が出る可能性は高いといえる。