米Microsoftは今週,Office XPの後継製品「Office 11」の最初のべータ版をリリースした。Office 11は2003年半ばにリリース予定で,既に公開/非公開の場でプレビューが行われてきた。OfficeはこれまでもXML(Extensible Markup Language)技術を積極的に採用してきたが,Office 11ではXML対応をさらに進め,ネイティブのファイル保存形式に採用するまでになっている。これまで独自のファイル形式で競合製品への優位性を保ってきたMicrosoftにしてみれば大転換といえる。XMLというオープンな仕様を採用したことで,異機種が混在する環境での相互運用性が高まるだろう。

 Microsoftのインフォメーション・ワーカー製品部のJoe Eschbach副社長は「Office 11を説明するキーワードは『コネクテッド』だ」という。「様々な情報ソースを結び付け,個々の作業の遂行に必要なプロセスを結び付け,さらにはプロジェクト全体の完成や意思決定に必要な人々を結び付ける。言い換えれば,仕事を成功に導くまでの障害を取り除くことで生産性を上げるということになる」(Eschbach氏)。

 ベータ1でお目見えした新機能に「Smart Documents」がある。この機能は,Officeの各アプリケーション内で,文書中の好きな個所にデータ・ソースへのリンクを埋め込めるというものだ。10月開催のトレード・ショー「MEC 2002」で発表した,「XDocs」のテクノロジに基づいている(関連記事)。もちろんOfficeの中核製品であるWordやExcel,Outlookの新版も含まれている。Outlook 11はデザインが大きく変更された。メッセージの一覧性を向上させる縦長のプレビュー・ペインを持った,新しい3ペインのユーザー・インターフェースに刷新された。オフライン機能も向上し,電子メールやその他の情報をローカル・マシンにキャッシュして外出先で読めるようになっている。

 Officeは今でもMicrosoftの売り上げのかなりの部分を占めるが,高価格であることや,その半面,目を見張るような新機能に乏しいこと,またカナダCorelの「Corel WordPerfect」や米Sun Microsystemsの「StarOffice」などの競合製品が力を付けてきたことなどから,売れ行きにかげりが見えていた。そんな中,MicrosoftはOffice 11に大きな期待を寄せている。Office製品の開発を統括するグループ副社長のJeff Raikes氏はOfficeの売り上げを年間100億ドルから年間200億ドルに倍増させることが目標だと語った。