米Microsoftは,長らく「Greenwich」のコード名で開発を進めてきたリアルタイム通信(RTC)サーバーの最初のベータ版を2月28日にも公開する。この製品はWindows Server 2003上で動作し,Windows Messengerと同じテクノロジに基づくインスタント・メッセージ(IM)機能を提供する。しかしGreenwichは一般的なIMのサービスに加えて,セキュリティとロギング,そしてユーザーの移動先にメッセージを転送する機能をも備えている。これらは企業が業務システムにIMを導入する上で必要とされてきた機能である。

 米MicrosoftのProduct Unit ManagerであるDavid Gurle氏は,今週米ボストンで開かれたIM関連の展示会「Instant Messaging Planet Conference & Expo」で「IMはインターネット上に構築された仮想的なネットワークだ。端末同士を結ぶシステムではなく,人と人とを結び付けるシステムである。IMはまだ我々も描き切れていないような大きな可能性を秘めている」と話した。Gurle氏によるとGreenwichの中核にあるのは「プレゼンス」機能,つまり通信したい相手のユーザーがオンラインにいるかどうかを知り,実際にそのユーザーと通信できるようにする機能だという。

 Greenwichは既にベータ・カスタマを対象にした大規模なシステムの運用が始まっている。米Reutersがドイツ銀行やメリルリンチなどの顧客にむけ25万ユーザー規模でGreenwichの技術を展開している。

 GreenwichはもともとWindows Server 2003の1機能として組み込まれる予定だったが,開発に一層の時間を掛けることを決め,Windows Server 2003からは切り離している。MicrosoftはGreenwichの価格や出荷開始時期を発表していないが,2003年中には出荷が始まると見られる。