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 トレンドマイクロと日本ネットワークアソシエイツのセキュリティ対策ソフト・ベンダー2社は1月7日,2003年中に流行したウイルスのレポートを発表した。個別のウイルスごとに見た順位には少しずつ差があるが,両社ともBlaster,Welchi,KlezといったWindowsのセキュリティ・ホールを突くウイルスが大流行した1年だったとまとめている。

 このレポートは,両社に感染の報告があったウイルスについて2003年1年間の情報を集計したもの。いずれも件数別に上位10種類のウイルスについてのランキングと分析を発表している。

 具体的なランキングは,トレンドマイクロの1位がWORM_KLEZ(4041件),2位がWORM_NACHI.A(3265件),3位がVBS_REDLOF(3754件)。以下,WORM_MSBLAST(2381件),WORM_SWEN.A(1766件),BUGBEAR(1552件),WORM_OPASERV(1473件),TROJ_DLUCA(710件),JS_FORTNIGHT(709件),TROJ_ISTBAR(620件)と続く。

 一方,日本ネットワークアソシエイツのランキングでは,1位がW32/Nachi.worm(1万2353件),2位がW32/Klez.h@MM(9990件),3位がX97M/Laroux.a.gen(5390件)だった。続いて,VBS/Redlof@M(4870件),W32/Klez.rar(4774件),W32/Lovsan.worm.a(4451件),W32/Nimda.eml(3659件),JS/NoClose(2485件),W32/Nachi!tftpd(1877件),W32/Swen@MM(1498件)となっている。

 ウイルスの名前や亜種のまとめ方が異なっているため,両社のランキングを直接比較することは難しい。しかし,Blaster(MSBLASTやLovsanなど),Welchi(Nachiなど),Klezといった,昨年話題になったWindowsのセキュリティ・ホールを突くウイルスが上位を占め,やはり昨年はこれらが大流行した年だったことが分かる。この傾向は今年も続くだけでなく,弱点が発見されてからウイルスが登場するまでの時間が短くなっていると指摘されており,今後はパッチを迅速に適用することが対策として一層重要になりそうだ。

 ちなみに,トレンドマイクロのレポートによれば,2003年の被害報告件数は4万7607件となり,2002年の総報告件数5万2172件と比較して減少したという。この理由として,新種ウイルスの登場後,比較的短期間で収束するようになるなど,ユーザー側の対応が素早くなってきた点が評価されている。なお,2003年1月に話題となったSQL Slammerは,いずれのレポートでも10位以内に入っておらず,日本ではあまり大きな影響がなかったことも確認された。

(根本 浩之=日経Windowsプロ)