ADSL(Asymmetric Digital Subscriber Line)やCATV(Cable TV)インターネットなど,高速なインターネット接続サービス(ブロードバンド・サービス)向けのルーター。

 ブロードバンド・ルーターは,ADSLモデムやCATVのケーブル・モデムとパソコンの間に設置する。複数のパソコンを接続できるので,1つのブロードバンド・サービスの回線を共有することが可能になる。

 ブロードバンド・ルーターは,従来のダイヤルアップ・ルーター(ISDN TAやアナログ回線モデムを内蔵)に比べて,「PPPoE(Point-to-Point Protocol over Ethernet)」と呼ぶプロトコルに対応しているのが特徴だ。PPPoEは,Ethernet経由でプロバイダへログオンしてIPアドレスなどを取得できるプロトコル。ブロードバンド・サービスを提供しているプロバイダは,PPPoEを使っているところが多い。

 他にもブロードバンド・ルーターには,ダイヤルアップ・ルーターと同じく屋内のLANのIPアドレスとインターネットのグローバルIPアドレスを変換する「NAT(Network Address Translation)」や,1つのグローバルIPアドレスを複数台のパソコンで利用するための「IPマスカレード」といった機能も搭載している。IPマスカレードは簡単なファイアウオールになるので,パソコンをモデムに直接つなぐよりセキュリティが向上する。また,より高度なファイアウオール機能を備えた製品もある。

 ブロードバンド・サービスのモデムは,現在のところサービス事業者からの直接販売やレンタルで提供されるケースが多い。このため,製品化されているブロードバンド・ルーターには,これらのモデムをそのまま使うために,10BASE-Tのインターフェースで接続する形態を採っている。

 ただ,2001年になってADSLモデムの売り切り制が導入されるなど,自分でモデムを選択する機会が多くなるのを背景に,モデムを内蔵したブロードバンド・ルーターが増えてくると見られる。