日本IBMは8月5日,企業情報ポータル(EIP)を構築するためのソフトの新版「WebSphere Portal V5.0」を発表した。9月29日に出荷開始する。主な強化点は,アクセス権の管理機能や既存アプリケーションの統合機能など。今回の強化は「日本のユーザーの要望を多く取り入れた」(日本IBM 常務執行役員 ソフトウェア事業担当 堀田一芙氏)という。

 アクセス権の管理機能では,これまでユーザーごとにコンテンツへのアクセス権限を設定していたが,新版ではユーザーに「管理者」や「特権ユーザー」などロール(役割)を割り当て,ロール単位でアクセス権限を設定できるようになった。既存アプリケーションとの統合では,これまでSAP R/3やSiebelなどのポートレット(ポータルに組み込むアプリケーション)を容易に作成できるツールを提供していたが,今回,JDBC対応データベースで管理するデータを表示するポートレット用のツール「JDBC Builder」と,Lotus Dominoデータベースを対象とする「Domino Builder」を新たに追加した。これらの新機能に加え,電子会議や電子掲示板,在席確認用のポートレットを新たに備える。

 今回の発表では,WebSphere Portalを担当する同社のロータス事業部における今後の計画も明らかにした。まず,今年第4四半期には,Lotus Dominoの新版「Domino 6.5」を発売する。Domino 6.5ではLinux対応を進める。これまでDominoのLinux対応は,IAサーバー用Linuxでの動作を可能にしていたが,6.5では,WebブラウザからDominoを利用するための「iノーツ Web アクセス」をLinux上のWebブラウザMozillaからも利用できるようにする。また,Dominoを同社のメインフレームeServer zSeries上のLinuxでも動作可能にする。「今年に入って数千人規模のユーザーでLinuxを使いたいという要望が増えてきた」(同社 ソフトウェア事業 ロータス事業部長 神戸利文氏)という。

 さらに,Dominoと同等の機能をJ2EE(Java 2 Platform, Enterprise Edition)上で実現するソフト群「Lotus Workplace」を今年冬に発表する。Lotus Workplaceはポータル機能も備える。その機能は,WebSphere Portalのサブセットを組み込む。Lotus WorkplaceとDomino,WebSphere Portalを組み合わせて,ポータル機能およびコラボレーション機能を統合した環境を,様々なプラットフォーム上で実現する狙いである。

(森側 真一=日経システム構築)