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 ウェブログ・ソフトを開発する米Six Apartの日本法人シックス・アパートは4月6日,ウェブログ・ソフト新版「Movable Type 3.0」の機能,および国内におけるビジネス展開について明らかにした。新版では,ユーザー認証機能の強化と,アプリケーション開発基盤として利用するためのAPIの充実を図った。個人向けのWebサイトや企業のWebサイトを構築するだけでなく,新版では,電子会議など企業の情報共有システムを構築するための機能を強化した。「国内企業からシステム構築用に使いたいという引き合いが増えてきた」(関信浩日本法人社長)。新版からは日本法人が日本語化とサポートを実施する。

 新版の主な特徴は2点ある。(1)記事に付けるコメントをフィルタリングする機能を強化したほか,ウェブログの運営者から見て第三者に当たる米Six ApartがWebを使って運営するユーザー認証サービス「TypeKey」に対応した。LDAPとの連携も可能である。フィルタリング・ポリシーの管理機能では,あらかじめ登録済みのユーザーだけがコメントを書けるようにしたり,ユーザーをホワイトリスト/ブラックリストに登録して無条件でコメントを拒否したり受け付ける運用が可能になった。

 TypeKeyは,米Six Apartが運営する認証用ディレクトリ・サービスであり,ウェブログなどの運営者が利用者の情報を調べる際に利用できる。TypeKeyへの登録内容は,電子メール・アドレス,ユーザー名,ニックネームの3つと,任意で登録可能な自己紹介ページのURLである。ウェブログにコメントを書く利用者から見たTypeKeyのメリットは,複数のウェブログ・サイトの認証がTypeKeyだけで済む点である。シングル・サインオンが可能になる。

 もう1つの特徴は,(2)アプリケーション開発フレームワークとして利用するためのAPIセットを充実させた点である。従来版では,デザイン・テンプレートや検索フロントエンドといった画面を変更するための仕組みを備えていた。新版ではさらに,ウェブログのアプリケーションそのものも拡張しやすくしたという。これにより,企業内で電子会議システムや稟議書のワークフロー・システムなど,情報共有/文書管理システムを構築する機能が強化された。

 Movable Typeをはじめとするウェブログは,人に読まれることを想定した記事をWebサーバー経由で公開し,コメントを受け付けるシステムである。Webのハイパー・テキスト機能を駆使し,他人の記事へのリンク,該当する記事にリンクしている別の記事へのリンク,記事へのコメントなどを表現する。

 一般にウェブログは日付などカレンダーをキーとして記事を閲覧するスタイルを採り,月ごとに保存された記事アーカイブを参照する。個人が日々の出来事を日記として記述する用途でよく使われている。カテゴリ別での分類と参照機能も併用できる。

 米Six Apartは,Movable Typeをベースに誰でも簡単にウェブログを開設して利用できるようインタフェースを工夫したホスティング・サービス「TypePad」も用意している。TypePadの仕組みを用いれば,インターネット・サービス・プロバイダが契約者向けの付加価値としてウェブログ機能を提供可能である。例えば,ニフティが2003年12月に提供を開始した「ココログ」とNTTコミュニケーションズが3月30日から提供を始めた「ブログ人(じん)」はともに,米Six ApartからTypePadのライセンスを受けて実現している。

(日川佳三=日経システム構築)