運用管理ツール・ベンダー,米BMCソフトウェアの日本法人は11月,最新版のPATROL7の出荷を開始する。アーキテクチャを変更し,Webサービスなど管理対象の多様化に対応する。システムの可用性ではなくビジネスの可用性を保証するためという。米本社のロバート・ビーチャム社長兼CEO(最高経営責任者)に運用管理市場の最新動向などを聞いた。骨子は以下の4点。

◆世界的なIT(情報技術)不況のなか,小売りと官公庁を除けば,IT投資は激減している。ユーザー企業の目線は,情報システムの一元管理と投資対効果の向上の2点に集中している。例えば,世界3大銀行のCIO(情報統括役員)やCTO(最高技術責任者)は「コストはカットするが,対顧客のサービス・レベルは高める」というシナリオを描いている。それを実現するには,運用体制からの見直しが必要になる。

◆今,求められているのは,複雑化する環境をいかに共通的に,一元的に管理できるかだ。複雑さはWebサービスの広がりで,さらに増し,エンド・ツー・エンドにサービスを提供することが難しくなる。BMCは,この複雑なビジネス・サービス環境全体を管理するためのツールを提供していく。

◆サーバーやストレージのメーカーが運用管理ツールを用意し,バンドル販売しているが,管理できるのは自社製品に閉じている。IBMがOracleの,HPがEMCの環境をフルサポートすることは難しい。それに,ハードは利益率が低くソフトの無償バンドルは失敗する。システム・プロバイダにとって当社と協業する方がリスクは小さい。

◆プロフェッショナル・サービス事業を拡大するベンダーがあるが,当社とパートナの役割分担は明確だ。当社はITを管理するための技術を提供し,パートナはユーザー企業のビジネスを遂行するためのITサービスを管理し最適化を図る。パートナにはカスタマ・ナレッジ,顧客に近い知識の獲得を期待する。提供すべき価値が,ビジネス・ソリューションにシフトしていくことは明らかだからだ。

(志度)