大手4社のIT事業売り上げの合計は8.9%増となり、世界IT市場の伸び率0.3%増を大きく上回った。ハードの回復傾向は03年度も続いている。ソフトは総じて不振、サービスではアウトソーシングの伸びが目を引く。

 国内売上高1兆円を超すIBM、富士通、日立製作所、NECの大手総合コンピュータベンダー4社が、2003年度に連結ベースで売り上げたIT事業規模は16兆9755億円(米IBM:111.2円換算)となり、前02年度を8.9%も上回った。米IDCによれば、03年の世界IT市場は0.3%増にとどまったため、これら4社が市場の伸びを大きく上回った格好だ。

メインフレームが5.5%増

 内訳は、ハードが8.2%増の6兆7884億円、ソフト/サービスが9.3 %増の10兆1871億円。伸び率でハードとソフト/サービスが大差なかったことが03年度の大きな特徴だ。02年度の本調査で「ハード売り上げが回復」と報じたが、大手4社で見る限り、ハードの回復は03年度も引き続いている。しかし、04年度の見込みは、ハードは2.2%増と伸び率は大きく落ちる。これは、米IBMから買収した日立のHDD(ハードディスクドライブ)生産が立ち上がり期を過ぎて通常期に入るためだ。一方ソフト/サービスは8.1%増が予想されるなど引き続きIT市場の牽引役である様子は変わらない。

 ハード8.2%増の背景は、HDDなどの「その他のハード」が24.2%増、サーバーが8.3%増えたため。メインフレームが5.5%増というのが特筆されるだろう。IBMと日立の伸びが貢献した。米IBMは7.5%増え、日立のメインフレームも23.6 %増を記録した。日立の場合、機種切り替え期にある自社分の販売増に加えて、米IBM向けのz800シリーズ中小型メインフレームのOEM(相手先ブランドによる生産)需要増も効いた。ハードで最大規模を占めるパソコンは金額下落が響き0.8%増にとどまった。03年度に増えたメインフレームだが、04年度は一転して5.5%減が予想される。サーバーではUNIXサーバーが4.2%増、PCサーバーは8.3%増の見込みだ。

 これに対し、ソフト/サービス9.3%増は、サービスの10.5%増(8兆624億円)に支えられている。ソフトは5.0%増の2兆1247億円だった。サービスカテゴリーの中では、アウトソーシングが19.7%増の2兆5486億円、システムインテグレーションなどのプロフェショナルサービスが9.2%増え3兆166億円。システム・マネジメント・サービスやビジネス継続性&リカバリー、保守などのインフラサポートは3.8%増の2兆3472億円となった。アウトソーシングは引き続き好調に推移すると見られ、04年度は19.2%増えて3兆円台に乗せる。プロフェショナルサービスは5.9%増、インフラサポートは2.4%増える見込みだ。

(北川 賢一=主任編集委員)