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図●SUSE LINUXの提供開始に伴って、販売パートナー制度をリニューアルした |
新パートナープログラムでは、SUSE LINUXを提案するための営業ツールの提供に注力する。市橋暢哉営業本部本部長は「従来、Linuxは市場の要求に頼って販売してきた。ソリューションプロバイダには、自ら顧客に提案するための提案の道具もなかった」と話す。提案の柱となる戦略商材が、7月28日に発売した「Novell Nterprise Linux Services(NLS)」。Linux上でファイル、プリント、メッセージング、ディレクトリといった各種のネットワークサービスを提供する製品で「NLSとSUSE LINUXを組み合わせることで、ソリューションプロバイダは、ユーザー企業に新たな付加価値を提案できる」(市橋本部長)。
Linuxで50%のシェア目指す
米ノベルがSUSE LINUXを買収したのは、単にLinuxディストリビューション事業を手に入れるだけでなく、NLSなどの自社製品を組み合わせることで、マイクロソフトのWindowsに代わる企業のネットワークインフラの選択肢と位置付けるためだ。過去に一世を風靡したNetWareのビジネスを、Linuxというオープンな環境の上に再構築し、打倒マイクロソフトを推し進める狙いだ。
SUSE LINUXの拡販を見込む市場は大きく3つある。1つは、すでにLinuxが浸透しているデータセンター事業者の市場。ディレクトリサービスなどの管理機能を売り込む。もう1つが、Windows対抗の企業内インフラ市場だ。既存のWindows環境との共存や、Windowsに比べ安価な初期投資をアピールしていく。また、POS(販売時点情報管理)など、単機能システム向けのOSとしても売り込む。
今年7月には、NLSなど、他のノベル製品の知識も盛り込んだSUSE LINUXの資格制度も開始した。一連の販売強化策によりノベルは、2007年に国内のLinuxディストリビューション市場のシェア50%を目指す。