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 デルは信和総合リースに、SAP ジャパンの中小向けERP(統合基幹業務システム)ソフト「BusinessOne」を導入した。相手が抱える問題の本質をうまく突いて受注獲得につなげた。(文中敬称略)



 「プロジェクトを技術的な面や運営上における問題点まで一緒になってカバーしてくれ、本当に感謝している」。こう語るのは信和総合リース(東京都千代田区)情報システム部の岡本昌子だ。金融コンサルティングや不動産投資信託、私募債発行事務代行などを手掛ける信和総合リースでは、2005年3月中旬からERP(統合基幹業務システム)ソフトを活用した顧客管理システムが動き出す。受注したのはデル。ERP ソフトには、SAPジャパンが昨年6月に発売した中小企業向け製品「BusinessOne」を導入した。今回はデルにとって、BusinessOneを受注した初のケースだ。

 中堅・中小企業の市場は「SMB(スモール・アンド・ミディアム・ビジネス)」とも呼ばれ、ERPソフトのベンダーも積極的に売り込みを図っている。新たな開拓の余地がまだ十分にあるからだ。

 しかし実際の商談となると、うまくいかないことも事実。相手にいくら自社製品のメリットを強調しても受け入れてもらえず、一方でユーザー企業は自社の悩みがソリューションプロバイダに伝わらないと嘆く。今回のケースは単にERPソフトの機能を売り込むのではなく、相手が悩んでいる問題の本質をうまく突いたことが受注の獲得につながった。

データ管理に忙殺される

 実際、信和総合リースの岡本は、毎日のように発生する様々な問題に直面し、限界に達していたという。信和総合リースは2000年7月に創業し、わずか4年で売上高が約30億円に達するなど急成長している。しかし企業にとっての財産といえる顧客データは、各パソコンのAccess上に別々に管理されており、社内で情報共有が進んでいなかった。このため顧客データの加工や分析、管理などの業務が非効率になっており、営業企画部の藤井美幸とともに忙殺されていた。「顧客データを一括管理できるようなシステム環境を構築できないか」。そんな岡本の心によぎったのが、ERPソフトの活用だった。

(大山 繁樹)