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 昨年から国内での発売が相次いでいる「ブレードPC」。2005年に入り、セキュリティ商材としての存在感がにわかに増してきた。利用現場にはPC本体を置かないという単純明快さが武器だ。



 「従来のPCでは、暗号化などの対策を施しても絶対大丈夫とは言えなかった。しかしC/Portなら、万一端末が盗難にあったとしても情報は漏れない。自信を持って勧められる」。日立システムアンドサービス(日立システム)の小川清司CLEAR CUBE推進プロジェクト技師は、2004年7月から販売しているブレードPC製品の魅力について、こう語る。

 C/PortはブレードPCの草分け、米クリアキューブテクノロジーの製品で、PCの入出力装置と本体部分を分離し、最長200メートルまでのケーブルで接続できるようにしたもの。独自開発の通信プロトコルを使い、画面情報など操作に必要なデータだけをケーブル上でやりとりする。

 情報漏洩の危険があるPCの本体部分をエンドユーザーから取り上げ、ブレードシステムとして1カ所に集約する。これにより現場のサポート業務もほぼ消滅する。この単純さがブレードPCの最大の武器だ。日立システム事業企画部の西条祐介氏は、「Meta Frame などのミドルウエアで実現するシンクライアントでも、TCO(所有総コスト)は削減できる。しかし、手元のパソコンにソフトをインストールして使う形なので、クライアントPCの管理が必要になる。C/Portならタダの箱という扱いで済むため、TCO削減効果は一目瞭然だ」と指摘する。

個人情報保護で威力を発揮

 4月に施行を控えた個人情報保護法対策関連の商談で、ブレードPCは早くも威力を発揮している。クライアントPC側の対策に悩む企業からの引き合いが多い。

 夏にブレードPCを発売する日本ヒューレット・パッカードの平松進也パーソナルシステムズ事業統括デスクトッブビジネス本部長は、「情報漏洩をキーワードに売り込むと顧客の反応がよい」と語る。「PCが現場にあるから情報も漏れる。だったらすべて1つにまとめて別の所に持って行きましょう」と売り込んでいるという。

 日立製作所も2005年後半にブレードPCの投入を計画する。これに先駆けて2005年2月16日、「セキュアクライアントソリューション」を構成する製品として、ノートパソコン「FLORA Se210 ハードディスクレスセキュリティPC」を発売した。ハードディスクは搭載せず、KeyMobileと呼ぶ記録メディア付きの認証デバイスをスロットに差し込むことで利用できる。ブレードPCも、同じソリューションの中核製品として投入する。

(佐竹 三江)