日本オラクルが2003年度(6月期)のビジネス戦略を同社パートナ企業に説明し,中堅・中小企業市場開拓とLinuxへの取り組み強化を訴えた。昨年度の重点課題であったクラスタ・システムのRAC(リアル・アプリケーション・クラスタ)が軌道に乗ってきたことと,IA(インテル・アーキテクチャ)サーバーが伸びてくることなどから,対マイクロソフト色を前面に押し出した格好だ。

 中堅・中小企業市場開拓では「最新の価格改定により,マイクロソフト製品よりもOracleのほうが安いことを浸透させる」(山元賢治専務執行役員パートナービジネス担当)戦略を採る。豪シドニーにこのほどコールセンターを開設。ここから最新情報や価格情報を顧客やパートナ企業の営業担当者とSE(システム・エンジニア)に伝えていく。

 一方のLinuxでは,システム価格の安さを訴える。三澤智光執行役員パートナー営業本部長は,Windowsベースのシステムに比べ,OAサーバー用途では7分の1,業務システム用途でも2分の1になることを強調し,パートナ各社にLinuxへの取り組みを促した。同社子会社のミラクル・リナックスが提供する製品が最も基幹業務に強いことも訴えた。(志度)