EC(電子商取引)サイト構築ソフトの開発・販売を手がける豊作プロジェクト(東京都中野区,秋田隆輝社長)は,店頭でのパッケージ販売を事実上中断し,パートナのシステム・プロバイダ経由の販売に絞ることにした。「サイトの運用を考えるとパートナによるカスタマイズが不可欠」(秋田社長)と判断したもの。
同社は1999年11月から,ECサイト構築ソフト「豊作くん」を販売している。パートナが顧客に合わせてカスタマイズして販売するのに加えて,パソコン販売店でのパッケージ販売も行ってきた。特に発売当初はIT(情報技術)バブルもあって,パッケージを購入して手っ取り早くECを始めようという顧客が多かった。しかし,パッケージを購入した顧客の多くがサイト運用を中断しており,同社はカスタマイズ抜きで顧客自身がサイトを構築・運用するには無理があると分析する。
9月1日に発売した新バージョンからは,カスタマイズを行うパートナ経由での販売に基本的に限定する。パソコン販売店での販売は,パッケージにはソフト本体を入れない形で一部継続する。パッケージを購入したユーザーが同社の窓口に連絡し,同社がユーザーの要望に合わせカスタマイズして納める。(松尾)