IT(情報技術)コンサルティング会社のデロイト トーマツ コンサルティング(DTC,東京都港区,西岡一正社長)は10月16日,インドの大手ソフト会社3社の合弁会社であるジャスディック・パークの営業圏を9月30日付で取得したと発表した。既にジャスディク・パークのスタッフ20人は,子会社のデロイト アウトソーシング(東京都中央区,北沢敏行社長)に転籍させた。これらスタッフの中心は,インドのオフショア開発をマネジメントできる日本人。彼らを取り込むことで,SE(システム・エンジニア)の安定的確保とコスト削減を目指す。これまでより2割はコストを下げられると見ている。
ジャスディック・パークは,インドのDCMテクノロジーズ,ITLインフォシス・テクノロジーズ,サティヤム・コンピュータ・サービシースの3社が96年に設立した。親会社はいずれもCMM(ソフト成熟度モデル)の最高ランク,レベル5の取得会社で,ERP導入やCAD/CAE(コンピュータによる設計/エンジニアリング)サポートのほかCMM取得コンサルティングなども手掛けてきた。
DTCは,顧客企業の競争力強化を目的としたERP(統合基幹業務システム)導入やアウトソーシング事業を拡大している。事業拡大に向けて積極的なM&A(企業の合併・買収)も視野に入れ,そのための体制整備も進めているえ。今回の営業権譲渡も事実上の買収に位置付けている。(志度)