「儲かる分野にパワーをシフトする」。こう語るのは,通信ソフトの開発・販売を展開しているインターコムの高橋啓介社長。この20年間,通信ソフトを主力事業としてきたが,来年には約10種類のユーティリティ関連ソフトを一気に発売する計画だ。

 その理由は「通信ソフトにこだわっていると,大きな成長を期待できないし,売り物がだんだん少なくなっていく恐れがある。そこで推進力となるソフトを探し出したところ,セキュリティとユーティリティの2分野が候補となった。だが,セキュリティは大手ベンダーがあり,出る幕がないので,パソコンの便利用ツールであるユーティリティにした」(高橋社長)。

 しかも,この分野は先行するベンダーがあるので,それぞれのユーティリティの市場規模が分かりやすい。それに,既存ベンダーの製品を上回る性能や価格などを実現できれば,ビジネス・チャンスはあるという。自社開発だけでなく,輸入を含めた他社製品も投入するそうだ。(田中)