ストレージ管理ツールを開発・販売するマウンテンビュー・データ(MVD)は3月20日、数百台規模のサーバーを一元管理するための運用ツールを発売する。拡販に向けて、既存のストレージ管理ツールを扱う販売パートナ十数社に加え、同ツールを組み込んだソフトを開発するISV(独立系ソフト・ベンダー)を増やす戦略を採る。ISVパートナには、開発キットを無償提供することで、早期に数十社を獲得したい考え。
発売するPowerCockpit2.0は、管理対象サーバーにソフトを導入したり階層管理したりするためのツール。サーバー群に対する負荷の増減に併せて、例えばデータベース・サーバーとWebサーバーの割合を動的に変更できるという。旧米ターボリナックスが開発していた製品で、MVDが全資産を買収した。旧ターボのLinuxディストリビューション事業は昨年8月にSRAが引き継いだものの、PowerCockpit事業は、これまで宙に浮いていた。
PowerCockpitの販売は、Web直販のほか、システム・プロバイダによる販売と、ISV/PC-サーバー・メーカーへのOEM(相手先ブランドによる生産)の3チャネルで展開する計画。旧ターボは開発キットを19万5000万ドルで販売しており「1本も売れなかった」(MVDのクリフ・ミラー社長)。そのためMVDは開発キットの無償提供に出ることにした。
PowerCockpit2.0の価格はオープン。Web直販では1ノード当たり数万円になる見込み。初年度に5000ノードの販売を目指す。(志度)