エムオーテックス(MOTEX)が開発・販売する内部漏洩防止ツールLanScopeCatの売れ行きが伸びている。2002年に20万5690クライアントを販売した。同社によれば、同年の内部漏洩防止関連ツールの総販売数は927万クライアントと見られ、市場の2割以上を占めることになる。同社はLanScopeCatのエンジンをNTTなどにOEM(相手先ブランドによる生産)供給しているが、そこでの販売クライアント数は数えていない。
LanScopeCatは、ネットワーク上のハード/ソフト資産管理をベースに、メール送信やWeb閲覧、サーバー・アクセス、パソコンの操作状況までを一元管理し、すべてのログを取得するためのソフト。誰が、どのパソコンで、いつ、どのアプリケーションを使ったかを記録できるので、内部漏洩に対する抑止効果を高められる点を売り込んでいる。
2002年の販売実績のうち、官公庁が34%、流通・サービス業が23%を占めた。前者は2002年8月の住基ネット稼働が、後者はサービス事業者向けセキュリティ認証規格のISMSが2002年4月に本格運用が始まったことが、市場を拡大した。
MOTEXは、ファイアウオールやウイルス対策ソフトなどセキュリティ関連ツール市場が飽和状態にある中、内部漏洩防止ツールはさらに市場拡大し2006年に2000万クライアントを超えると見る。特にセキュリティ関連のコンサルティング事業を拡大したいシステム・プロバイダにとっては「LanScopeCatで現状把握すれば顧客がセキュリティの問題点を認識するので、各種の関連サービスを提案しやすくなる」としている。(志度)