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 独SAP AGとシャープは7月3日、SAPのR/3とシャープのPDA(携帯情報端末)の「ザウルス」を組み合わせたモバイルアプリケーションの開発とマーケティング活動で提携したことを発表した。高精細の小型画面を搭載したザウルス上でR/3の機能をパソコンと同じように使える環境を整える。急速に伸びるCRM(カスタマーリレーションシップ管理)などのアプリケーション需要に応え、売り上げを拡大したいSAPと、ユビキタス化の波に乗ってお家芸のシステム液晶技術を企業に売り込みたいシャープの思惑が一致した。

 SAP AGのヘニング・カガーマン共同会長兼CEO(最高経営責任者)は「モバイル先進国の日本でノウハウや技術力を磨いたシャープと、ビジネスソフト市場のトップ企業である当社が手を組めば、世界に発信できるモバイルソリューションを開発できる」と話す。シャープの三坂重雄副社長は「SAPからモバイルソリューションを展開したいという話があり、今回の提携に至った」と経緯を語る。

 提携の第一弾として、シャープとSAPジャパンが日本市場向けにシステム部品の供給を始める。SAPジャパンはモバイル端末とサーバーを連携するミドルウエアのSAP Mobile Engine(SAP ME)を既にLinux搭載のザウルスに移植しているうえ、SAP MEとSAPのモバイル向けアプリケーションを搭載したLinux搭載のザウルスを提供できる段階にあるという。パートナーはこうした商材を組み合わせ、カスタマイズして顧客企業向けのシステムを構築する。

 SAP AGは世界中のすべての顧客企業の5%にあたる約1000社がモバイルソリューションを導入することを目指している。シャープの三坂副社長は「3年後にはビジネスモバイル市場で年間50万台の規模を達成したい」と目標を語る。シャープは現在年間約25万台のPDAを国内に出荷しているが、ビジネス向けはその3割程度にすぎない。

佐竹 三江=日経ソリューションビジネス