PR

 富士通は7月9日、企業が所有するアプリケーション資産のアウトソーシングを受け、IT投資の最適化を支援するAPM(アプリケーション・ポートフォリオ・マネジメント)サービスを開始する、と発表した。富士通の保守サービス強化の一環で、競合他社のユーザー企業のアプリケーションにもサービスの対象を広げ、保守の売り上げ拡大を目指す。

 APMサービスでは、企業のIT投資状況を可視化しIT投資の価値や優先度を評価して、効果的なIT投資戦略を立案する。同時に、サービスの品質をリアルタイムに把握できる管理ツールを使った運用サービス、標準フレームワークであるITIL(ITインフラストラクチャ・ライブラリ)やISOに基づいた保守サービスを提供する。

 サービスの前段階では、ユーザー企業のIT資産の現状を診断する。診断の結果に基づいて、ユーザーとAPMサービスに移行した場合の効果について情報を共有する。保守の状況に問題がある場合には、ダウンサイジングやシステムの再構築を行う「トランスマイグレーションサービス」を用意している。トランスマイグレーションサービスでは、富士通の既存ユーザーだけでなく、競合他社の顧客の既存システムもターゲットにしており、再構築したシステムの保守を富士通が引き継ぐ。

 APMサービス提供にあたり、富士通はこれまでの1万件以上の開発や保守のノウハウとツールを集約した「APMコンピテンシーセンタ」を、今年5月に東京都内に開設。今後は、製造業や金融業など業種別のAPMセンタを設立する。サービス要員を、現在の500人から2003年度中に1000人の体制に拡大させ、2005年度には1700人体制にまで増やす計画だ。

 富士通は、APMサービスの提供によって「アプリケーションの保守・運用にIT投資額全体の60~75%かかっていたコストを2割削減できる」(新道雄経営執行役)と見ている。富士通の2003年度のアプリケーション保守事業の売り上げ予想は計1300億円で、このうちAPMサービスは200億円の見込み。2005年度には保守事業全体で計2300億円の売り上げを目標にしており、このうちAPMサービスは800億円を目指す。

中井 奨=日経ソリューションビジネス