3次元データを使ったプレゼンテーションツールを製造・販売をする米ケイオン・インタラクティブが、日本市場への参入を目指している。今秋までに同社製品の総販売代理店、およびサービス提供会社などのパートナー数社を獲得する。

 ケイオンが販売するのは、10数枚の写真データを基に3次元モデルに仕立てるデータ構築サービスと、映像制作ツールのスキルがない人でも簡単に動画コンテンツを作成できるようにするソフト製品「Composer」から成る。最も手間のかかる3次元モデルデータ作成をケイオンが請け負い、その3次元モデルデータを基にユーザー自身がComposerを使って、自分が表現したい動画や静止画などに仕上げる仕組みだ。

 家電やパソコン、自動車メーカーなどは、新製品の形状や動作方法などをより詳しく説明する際に、写真だけではなく、CGやアニメーションなどを使った"動きのある資料"を、Webサイトやプレゼンテーションデータで提供するケースが徐々に増えてきている。米マクロメディアのFlashを使ったWebサイトをはじめ、実写やCGなどの動画データをファイル形式やストリーミング形式などで配信するWebサイトなどが増えている。「最近では、社内の保守サービス部門や営業担当者向けに、製品の取り扱い情報のトレーニング教材としても注目を集めている」と同社ジェフリー・メルビン社長兼CEOは話す。

 Flashや3次元CG制作ソフト、映像編集ソフトなど従来の専用ソフトでコンテンツを作成する場合、専門スタッフが仕上げまでを行っている。ユーザー企業の大半は専門スタッフを抱えずに外注しており、コンテンツの完成後に製品の色や形状、視点などを少しでも変更しようとすると新たな発注となって、コスト増につながっていた。一方、ケイオンのソリューションでは、ユーザーが仕上げを担当するため、アウトソーシングに費やすコストと時間を減らせる。

 北米で同社のシステムを利用しているシスコシステムズでは、製品の写真撮影だけでも年間数億円のコスト削減できたほか、技術トレーニングのための移動費なども削減できたという。北米市場ではデルやソニー、リコーなどが採用しており、デルではコールセンターを通さないWeb注文が増加するなどの効果が出てきているという。

 日本市場では、8月からソリューションプロバイダ数社と接触を始めたばかり。総販売代理店をまず決めた後、ソフトウエア製品の販売パートナーを3~4社、3次元モデルの作成サービスを請け負うパートナーも3~4社ほど獲得したい考え。日本では初年度に3~5社ほどのユーザー獲得を目標にしている。

渡辺 一正=日経ソリューションビジネス