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 日本ヒューレット・パッカード(日本HP)が今月から新たな販売パートナー向け支援キャンペーンを打ち出した。「ASK! HP」という名称で、販売パートナーに対する情報提供を強化するほか、販売パートナーの営業担当者を対象にしたインセンティブ制度の浸透にも力を入れている。

 ASK! HPでは、販売店にきめ細かく情報を提供することで、日本HPに対する販売店の営業担当者の信頼感を高める。販売店向けの専用のWebサイトを9月16日に開設し、特別価格で販売する製品についての情報提供を始めたほか、専用のコールセンターを設けて販売店からの問い合わせなどに対応する体制を整えた。

 IAサーバーやパソコン、プリンターなどを中心に販売する約3000社の2次店、3次店の中には競合他社の製品を併売しているところも多く、「当社から十分な情報を入手していないために、商談の席で当社の製品を話題にしないことがあった」(重川知数パーソナルシステムズ事業統括チャネルパートナー営業統括本部営業推進本部本部長)。ASK! HPによって、パートナーが日本HPの製品を積極的に売り込むことを期待している。

 ASK! HPを展開するのにあわせ、e-Pointsと呼ぶ営業担当者を対象にしたインセンティブ制度の浸透にも力を注ぐ。製品の販売量や、日本HP主催のセミナーへの参加回数などに応じて営業担当者にポイントを提供し、インセンティブ(賞品)を提供する。コンパックコンピュータと合併する前に、日本HPが導入した制度だが、これまであまり浸透していなかった。ASK HP!の展開にあわせてe-Pointsの知名度を向上させ、現在1000人の登録者を年内に3000人に増やす計画。

 日本HPは、2004年末までにIAサーバーの国内シェアを30%に、パソコンのシェアを10%にそれぞれ引き上げる目標を立てている。ガートナージャパンによれば、2003年第1四半期の日本HPのIAサーバーの台数シェアは16.5%。1年余りでシェアを倍増するという目標を達成できるかどうかは未知数だが、販売台数の約7割を代理店販売に頼っている日本HPにとって、パートナーに対する支援を強化することが拡販につながることは間違いない。

森重 和春=日経ソリューションビジネス