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 ITベンチャー企業のクリプトワンソフト(大阪市中央区、渡邉君人社長)は10月20日、企業ユーザー向けIM(インスタントメッセージ)ソフトを発売する。情報を伝えたい相手の在席を確認したり、リアルタイムに情報を伝達したりできる点を、蓄積交換型の電子メールやグループウエアを補完する仕組みとして売り込んでいく。既に確実に在庫を確かめたい大手商社や、多数のオペレータに最新状況を伝達したいコールセンター事業者などからの引き合いがあるという。

 新製品のYocto(ヨクト):Quick Messaging Solution(Y:QMS)は、クライアントサーバー型のソフト。クリプトワンによればIM機能は、電子メールやグループウエアでは相手が能動的にアクセスしない限り情報が伝わらず次の行動が遅れたり、相手がつかまるまで何度も電話を掛け直したり、といった情報伝達の無駄を省ける仕組みとしての期待が高まっている。だが、これまではISP(インターネット・サービス・プロバイダ)の無料サービスやフリーソフトが主流だったので、企業のシステム管理部門が導入を手控えてきた。Y:QMSでは、データ暗号化によるセキュリティや既存ネットワーク環境との親和性などを確保することで、企業が導入しやすくしたという。

 Y:QMS は、クリプトワンが企業のWebサイトなどの構築ビジネスで得たノウハウを体系化した通信インフラソフトYocto:Status Communication Platform(Y:SCP)上で動く1アプリケーションに相当する。クリプトワンは2003年内に、Y:QMS の販売パートナーやY:SCPを使った各種アプリケーションの開発パートナーを組織化したい考え。現在、Y:SCPの開発環境(SDK)やサポート体制の整備を急いでいる。

 2000年3月設立のクリプトワンはこれまで、Web技術を使った基幹系システムの受託開発や、アニメキャラクタがメッセージを届けるインターネットサービス「キャラメ」の基盤ソフトの開発などを手掛けてきた。パッケージ製品を発売するのは、これが初めてで、専任のエンタープライズソリューション部門を設置した。同部門が直販のほか、パートナー支援も担当する。

 Y:QMSの価格は10クライアントライセンス10万円から。初年度に1億5000万円の売り上げを目標にする。

志度 昌宏=日経ソリューションビジネス