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 情報サービス産業協会(JISA)は11月、ITSS(ITスキル標準)に準拠し専門家を育てるための研修コースICTカレッジを開設する。「情報システム依存社会が求める高度なニーズに対しぜい弱なITサービス業界の技術力を底上げする」(佐藤雄二朗JISA会長)のが狙い。

 ICTカレッジでは「ITアーキテクト」「プロジェクトマネジャ」「アプリケーションスペシャリスト」「ITスペシャリスト」の4職種の人材を業界の中核人材に位置付け、それらのレベル3または4の人材育成に必要なコースを用意する。具体的には(1)プロジェクトマネジメント基礎、(2)アプリケーションスペシャリスト向けの業務システムの開発事例、(3)プロジェクトマネジメントの実際、(4)アーキテクト基礎の4コース。(1)はレベル3を目指すための基礎コースでe-ラーニングで提供する。(2)はERP(統合基幹業務システム)導入の事例を、(3)はPMBOK(プロジェクトマネジメントの知識体系)にそった事例を、(4)はUML(共通モデリング言語)を使った事例を、それぞれ集合研修する。2004年3月末までの第1期には、45コース、累計81回の研修を開催する。

 ICTカレッジ開始に向けてJISAは、人材育成委員会を中心に7~8月にモデル研修コースを開発、9~10月にはモデル研修を合計170人に対し実施した。11月からは、これら受講者や派遣元企業の評価などを調査し、12月22日までにICTカレッジの研修モデルの評価レポートを公開する予定。今後は、ICTカレッジ修了者のための交流組織を運営するほか、経済産業省が進める技術開発や人材育成の産学連携拠点であるソフトウェア・エンジニアリング・センター(SEC)との連携も計画している。

 ITSSはIT関連技術者を11職種38専門分野に分けて、達成度、スキル領域、スキル熟達度、研修ロードマップを定義したもの。ITサービス業界では、各社の人材育成や評価基準にITSSを取り込む動きが高まっている。アルゴ21が既にITSSに完全準拠でスキルを評価し給与に連動させるACP(アルゴ認定プロフェッショナル)を導入したほか、CRCソリューションズやNECソフトなどもITSSやITCカレッジを社内教育に活かすため検討を進めているという。

 ICTカレッジのコース受講料はJISA会員が1万9000円から10万5000円。 中堅・中小のITサービス会社も教育投資しやすいよう受講料を「一般的な教育事業会社が提供する研修より、3割程度安価に設定した」とする。同様の理由から、JISA非会員でも、会員の紹介があれば会員価格になる。

志度 昌宏=日経ソリューションビジネス