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 ソフトウエアの機能をネットワーク経由で提供する「Webサービス」の普及促進を目的とした任意団体「Webサービスイニシアティブ」が4月27日に発足した。中央大学総合政策学部の大橋正和学部長が発起人代表となり(同日に理事会会長に就任)、大学や大手企業など約100の団体が設立に参画した。電子政府や企業が、Webサービスを利活用しやすい環境整備を3カ年計画で進める計画。特に「e-Japan計画における電子政府プロジェクトへの投資額は世界屈指。Webサービスを通じて電子政府プロジェクトの成功に寄与したい」(大橋会長)としており、産官学を挙げたWebサービスの実証実験、実用化プロジェクトを推し進める考え。

 Webサービスは、ネットワーク上で公開された様々なソフトウエア部品を連携させて、情報を処理させる仕組み。ITリソースを複数のユーザーで共有でき、無駄な開発作業を減らせるといった効果が期待できる。その一方で、データ交換やソフト部品をスムーズに連携させるための標準化、運用ガイドラインを整備しなければならない。コンソーシアムでは、運営委員会の下に「技術部会」と「利活用モデル部会」、「基盤部会」を設けて、それぞれ技術開発/標準化活動、企業活動・行政サービスへの適用、データセンターや通信回線などのインフラに関する調査・検討などを担当する。3カ年のうち「1年目は主にデータ連携、2年目はアプリケーション連携、3年目はネットワーク上での連携を活動のテーマにする」(大橋会長)という。北海道や北九州など特定エリアを対象に企業や地方自治体が参加する実証実験も計画している。

 今回のコンソーシアムには、日本IBMやサン・マイクロシステムズ、富士通、NECといったITベンダーやNTTグループなどの通信事業者に加えて、ユーザー企業も参加した点が最大の特徴。最高顧問にはイトーヨーカ堂の鈴木敏文会長が、理事会の副会長には東京電力の勝俣恒久社長が就任し、「ユーザーの立場から望ましい技術を勧告したり、利活用に焦点を当てる」(大橋会長)とい点で、ベンダー主導の業界団体と役割を分ける。

玄 忠雄=日経ソリューションビジネス