PR

 ソリューションプロバイダのエス・アンド・アイ(S&I)は、ブロードバンド回線のある環境なら、場所を問わず企業のIP電話ソリューションを開発した。Web標準を応用してインターネットVPN(仮想私設網)回線を開設できるSSL(セキュア・ソケット・レイヤー)-VPN技術とIP電話システムを組み合わせたもので、「すべての内線機能や外線発信が社外で利用できる。ADSL(非対称デジタル加入者線)のほか、無線LAN環境でも問題なく使える」(野口敬之マーケティング本部主任プロダクトマーケティング担当)ことを確認しているという。

 今回のシステムを利用すれば、インターネット接続環境下で、パソコンとソフトフォンを用いて社内と同等の通話機能を社員に提供できる。「まずはモバイルよりも、自宅にいながら電話応対業務をこなせる“バーチャルコンタクトセンター”で需要を開拓したい」(野口担当)考えだ。

 今回のシステムでは、SSL-VPN装置にF5ネットワークスジャパンの製品を、IP電話システムは日本アバイアの製品を採用した。IP電話システムの呼制御プロトコルは、実績がある「H.323」を採用した。業界標準として台頭しつつある「SIP(セッション・イニシエーション・プロトコル)」対応版を開発する計画もある。

 現状では、端末はパソコンにインストールしたソフトフォンの利用が前提だが、SSL-VPN自体はWebブラウザを搭載したPDA(携帯電話機)や携帯電話機などでも利用できる。将来的には利用端末を広げることも可能だ。

玄 忠雄=日経ソリューションビジネス

「日経ソリューションビジネス」は、ITサービス企業の営業・マーケティング、マネジメント向けの雑誌です。
今なら「日経ソリューションビジネス」を無料で1冊試読いただけます。
詳しくはこちらからどうぞ。