データベース製品Cache'(キャシェ)を開発・販売する米インターシステムズの日本法人、インターシステムズジャパンが、パートナービジネスを急拡大している。2003年2月の日本法人設立以来1年半でCache'の販売パートナーを26社増やし、ほぼ倍増の59社にした。性能面での要求が非常に厳しく、一般のRDBではレスポンスが出せないケースなどで引き合いが多いという。「2004年度は昨年度の1.8倍程度の売り上げを見込める」と坂寄嗣俊社長は自信を見せる。
Cache'の前身は、69年に米国の病院が開発したデータベース開発言語MUMPSをベースとしたデータベース製品「ISM」。当時他にもMUMPUSベースの製品はあったが、インターシステムズが買収により一本化、Cache'として97年に再投入した。日本では、旧MUMPS時代からのユーザーを含め、医療系を中心に約1500の顧客がある。米本社のポール・グラッブシード戦略担当副社長は「Cache'投入以来、最低でも年に25%は売り上げを伸ばしてきた。旧製品群のユーザーのほとんどはCache'に移行済みだ」と話す。
同社の販売戦略の中核はパートナービジネス。米インターシステムズでは売り上げの8割、日本では99%がパートナー経由だ。そのためパートナーとの競合を避けるルールは徹底している。日本法人の坂寄社長によれば「当社では保守契約以外のサービス売り上げが発生することはまずない。パートナーと共同で顧客のシステムを構築してもサービス料金を請求しないからだ」という。例外は新製品を使うインテグレーションなど、ベンダーでないと難しい案件だけで、保守を除くサービス売り上げは1%に満たない。
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