無線機器メーカーのアイコムは、無線IP電話に対応した低価格の無線ルーター「SR-5200VoIP2」「AP-5100VoIP」を発売する。特徴は、NTTドコモが11月に法人向けに発売した無線IP電話機能付のFOMA携帯電話機「FOMA N900iL」を、子機として利用できる点。製品価格が6万~15万円程度と安価なため、中小企業にも導入しやすい。NTTドコモと共同企画した製品で、NTTドコモの法人向けパートナーが販売するほか、アイコムの無線LAN製品を扱うパートナーにも製品を供給する。
オフィス内で無線IP電話機として使えるN900iLは、開発元のNECがSIPサーバー「UNIVERGE SV7000」などと組み合わせて、内線コストの削減と生産性向上を実現する“内線の無線IP化ソリューション”として拡販している。ただし、こうしたソリューションは価格帯や導入規模から、現在は中堅以上の企業向けになっている。これに対してアイコムの製品では、SR-5200VoIP2が約6万円、AP-5100VoIPが約15万円と安価ながら、最大18台の端末を制御できる。スタック構造を取れば100台程度の端末が収容可能で、主に中小企業を顧客に狙った。
SR-5200VoIP2/AP-5100VoIPは無線アクセスポイントのほか、ルーター機能、SIP(セッション・イニシエーション・プロトコル)による呼制御機能などを備える。また、N900iLが備える「WLANブラウザ」にも対応する。WLANブラウザは無線LAN上経由の情報を閲覧する機能で、そのプレゼンス管理やインスタントメッセージなどのアプリケーションがSR-5200VoIP2/AP-5100VoIPだけで利用できる。
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