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 日本ヒューレット・パッカードがILM(情報ライフサイクル管理)ソリューションの拡販に乗り出す。2月22日、ILM実現の中核となるHSM(階層型ストレージ管理)ソフト「HP StorageWorks File System Extender3.1(SFE)」や、ILMを実現するための分析サービスを発表した。

 ILMはデータの作成から廃棄までのライフサイクルで、データの重要度に合わせ、性能や信頼性の高いディスクや低速でも容量単価の安いテープ装置など、適切なストレージに格納する管理することで、ストレージシステムのパフォーマンスやコストを最適化する手法。SFEはILMの中核となるソフトで、データを事前に設定したポリシーに基づいてストレージ間で自動的に移動する機能を備える。3月下旬から出荷開始し、価格は403万4100円から。

 分析サービスの「HP ILMアナリシス・サービス」は3月から提供する。ユーザー企業のデータ管理状況を調査し、ILMを実践したときの効果も診断する。WindowsやLinuxで稼働するファイルサーバーを対象に、データの使用量やアクセス状況、データサイズや使用ユーザーの分布などを分析し、データをどのようにストレージに配置・格納して管理するべきかや、ストレージの運用改善策などをレポートする。

 分析の期間は1~2週間で、価格は20万円から。対象とするシステム規模や分析内容によって変わるが、ほとんどのユーザー企業が20万円で収まるとしている。日本HPの渡辺浩二エンタープライズストレージ・サーバ統括本部ストレージ・ワークス製品本部本部長は「今まで漠然としていたILMを、ユーザー企業に実感してもらうのが分析サービスの狙い。そのために戦略的な価格に設定した」と説明する。

 日本HPは合わせて、検証施設「RISS/ILMコンピテンス・センター」を、東京都千代田区の事業所内に3月1日に開設し、ユーザー企業や販売パートナーが検証やデモに利用できる環境も提供する。

森重 和春=日経ソリューションビジネス

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