PR


 来日した米ボーランドのビル・カーティスCPO(チーフ・プロセス・オフィサー)に、オフショア開発など国際化に伴うソフト開発企業のCMM(能力成熟度モデル)活用について聞いた。カーティスCPOは、米カーネギーメロン大学でCMMの開発に参加、その後は人材開発能力を対象にしたP-CMM(ピープルCMM)の開発にも携わった。2005年1月にボーランドに買収されたコンサルティング企業、米テラクエスト・メトリクスの共同設立者でもある。発言の要旨は以下の通り。

◆CMMの“出身”は組み込みソフト分野だった。最初は国防総省が航空宇宙関連の調達で採用し、次は、膨大な組み込みソフト資産を持つ巨大通信企業が採用した。その後、パッケージソフト開発、ビジネスアプリケーション開発の順に広がったが、いずれの分野でも同様の成果が出ている。日本でもソニーや東芝などの製品に組み込むソフトから採用が広がっている。ビジネスアプリケーション分野でも採用が広がっており、例えばNTTデータでは政府調達分野から採用し、対象を拡大しようとしている。米国でも政府調達分野から拡大した。

◆中国やインドなどではやや事情が違う。彼らはCMMをアウトソーシング受注のための武器として活用している。海外のオフショア企業が高いレベルのCMMを取得していた、というケースは世界各地で発生しており、驚くことはない。ただし国によらずCMM-4とかCMM-5を取得しています、と言われて鵜呑みにするのは危険だ。どの部署が取得したのか、その企業が、頼みたい仕事を継続的にそのレベルでこなせるのか、といったことは契約前に発注側が再評価すべきだ。スキルのあるマネージャーが現地を訪問し、数人の開発メンバーと会い、仕事について質問をする。この作業は1~2日程度で済むはずだ。

◆どう仕事を出すか、という発注側のプロセス改善も必要だ。アウトソース先のレベルが高くても、発注側のプロセスも洗練されていなければ生かせない。米国の国防総省の例でも、航空宇宙産業に対する調達プロセスについて見直しを行っている。CMMの構成要素の中には、調達プロセスに関するものも含まれている。最近のアウトソーシングの高まりで、特にIT先進国では、調達側企業に対するプレッシャーも増している。そのため、調達プロセスに関するコンサルティングニーズも拡大基調だ。

佐竹 三江=日経ソリューションビジネス

「日経ソリューションビジネス」は、ITサービス企業の営業・マーケティング、マネジメント向けの雑誌です。
今なら「日経ソリューションビジネス」を無料で1冊試読いただけます。
詳しくはこちらからどうぞ。